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レシピだけでプロレベルの料理は作れない【鹿子木健】
多くのトレーダーは手法至上主義に陥っており、それに呼応するように世間にはトレード手法がとてもたくさん出回っています。ですが、手法のクオリティだけで投資成績が決まるわけではありません。レシピだけあっても、美味しい料理を作れるかどうかは別問題であるのと同じです。
1.世の中には大量の手法が出回っている
本を読んでも、ブログを見ても、SNSをやっていても、世の中にはトレードの手法が山ほど存在しています。
そしてFXの世界では、勝っている人より、負けている人の方が多いのが定説です。その割合に対してはいろいろな意見がありますが、例えば勝てる人が3割、負ける人が7割だとしたら、世間にたくさんある手法の7割は使えないものなのでしょうか。
ここは何とも言えないと思います。なぜなら7割の負ける人の多くは、手法が悪いから負けているのではない可能性が高いからです。言い換えると、優れた手法であっても、使い方が間違っていればお金は減ります。
2.レシピだけで料理は作れるか
トレード手法とは、料理でいうところのレシピです。「ここで買う、こうなったら売る」という手法の内容は、「この材料をこうやって調理する、この調味料を入れる」という料理のレシピと同じ性質ですよね。
さて、プロの料理人のレシピをあなたが入手したとして、すぐにプロと同じように美味しい料理ができますか?
調理自体の技術が伴わなければ、プロのような仕上がりになりません。
新鮮な食材を手に入れるルートは必須です。
プロ並みの料理を作るなら、調理器具も必要です。
また、プロなら見た目にもこだわるべきで、料理に合った食器や、盛り付けのテクニックも重要です。
プロは食べる環境にもこだわりますので、どんな場所でどのようなテーブルや椅子であるかも大切です。
このように、プロのレシピが手元にあったとしても、プロレベルの料理を出すには、他の要素も同じくらい重要であることが分かります。
今の時代、インターネットには情報がたくさんありますから、実はプロトレーダーの手法や、プロの料理人のレシピが手に入ってしまうことも珍しくありません。ただ、手法やレシピという情報だけあっても、なかなかその通りにはできないということです。
3.手法に振り回されないことが大切
にもかかわらず、FXの世界ではとにかくレシピが重宝されます。手法偏重といいますが、やり方の手順さえ分かれば、誰でも利益を出せるというイメージが蔓延しています。言い換えると、優れた手法に出会えてないから、自分は成功できないと思っている人が多いです。
なので、投資手法に依存してしまう人をよく見かけます。とにかく手法の通り実行することが全てだと思っていて、条件を満たす通貨ペアをひたすら探しまくり、クリアしていればすぐさまトレードをするというような状態です。
これだと、たしかに手法のルール通りに行動していたとしても、トレードをすることが目的になっている段階で、勝ち組の行動とは思えません。
トレードで勝つことに慣れてくると、本当に優位性がある場面がすぐ分かるようになり、チャンスでない場面でチャートにかじりついてエントリーの理由を探すようなことはしません。
手法はもちろん大切ですが、FXで安定して資産運用をするためのパーツの一つと割切って考えましょう。
4.直近の相場から勝ちパターンを探る
私はFXで利益を出すために、勝ちパターンという考え方を提唱しています。
勝ちパターンは何かというと、あえて抽象的に書きますが、「相場の方から、おいしい局面なのでぜひエントリーしてください」とお願いされている状態のことです。
「ここでエントリーしたら勝てるかな?」という迷いは一切生じません。儲かって当然と判断できる形になっていることが、すなわち勝ちパターンです。
勝ちパターンを構成するものは、チャート分析やトレード手法だけではありません。資金管理、相場の地合、メンタルやマインドなど、全てが揃った状態こそ、勝ちパターンです。
ですが、現在のFXの業界では、チャート分析やトレード手法のみが追い求められているように感じます。
もちろんチャートや手法は大切なのですが、それらを単体で見るのではなく、それらを含んだ総合的な判断をしていくことが、FXを資産運用としてとらえていくベースになる考え方になります。
私が皆さんにお教えしている勝ちパターンは1〜10まであるのですが、今回は勝ちパターン1のチャート例を解説します。
約220pips獲得!NZドルカナダドルでの勝ちパターン1成功例
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