お金の勉強サイト 金銭改革 お金の勉強サイト 金銭改革
2021/06/01
シストレ活用事例

山中康司のループイフダン戦略レポート(2021年6月①)

yamanakaTOP.jpg



ループイフダン「2021年6月の戦略」

●セミナー、その他のお知らせ

6月26日(土)13:00〜にオンラインセミナーを行います。前回同様週末昼間の開催となります。詳細は以下のページをご覧の上で参加申し込みをお願い致します。
https://inet-sec.co.jp/news/detail.jsp?id=394

過去に実施したオンラインセミナーは以下のURLでオンディマンド視聴が可能です。併せて参考にしていただければ幸いです。
https://inet-sec.co.jp/seminar/onlineseminar/

●移動平均で攻めるループイフダン戦略(戦略概要)

長めのポジション保有を前提に「週足終値が20週移動平均線よりも上にあるか、下にあるかでトレンドを判断」します。ダマシを回避するため「実際の売買は、2週連続で終値が上か下というフィルター」をかけます。リスク管理はこれまで同様で最大ポジション数はドル円が10(その他は5)、損切設定はあり、とします。(*下線部分は昨年11月からの変更)

使用チャートは日々の動きを明確にするため、複数時間枠表示という手法で日足チャートに週足移動平均線を重ねています。階段状になっているのはそのためで、1週間(5営業日)単位で移動平均線の値が変化していることがわかります。また、週足終値の位置を間違えないよう、日足を1週間ずつ青い四角で囲ってあります。つまり、青い四角の中の最後の日足終値が週足終値と同じです。また紫の四角で1か月を囲み、各月の値動きもわかりやすくてあります。

ポートフォリオ全体の資金管理としては、以前の戦略と同様「1か月の最大想定損失額25万円以上に到達した通貨ペアに関しては、いったん全てのポジションを仕切った上で月末まで運用見送り」というスタンスです。なお、この状態で「ポジションが無い状態での翌月のエントリーは、2週連続で終値が上か下かというトレンドが確定した週末を待つこと」としています。つまり、再エントリーの場合でもフィルターをかけます。

ポートフォリオ全体としては、証拠金の6%を超える損失(当レポートでは30万円超の損失)で、全ての利益が出ているポジションも含めて成り行き決済とし、その場合は月末まで一切ポジションを持ちません。これは、複数通貨ペアで25万円以上の損失が出ることが無いようにするためのセーフネットです。

●ドル円

ドル円.png

【↑画像をクリックすると拡大します】

※赤い線が移動平均線です。

5月のレンジ=108.33〜110.19

6月の戦略=B50を継続

5月のドル円は、109円を中心に108円台半ばの買いと109円台半ばの売りとで綱引き状態が続いていました。主要通貨は全般にドル安の地合いとなっていましたが、クロス円での円売りが強まったことからドル円は底堅く月末に向けては一時110円の大台に乗せる動きを見せました。しかし月末実需のドル売りも見られ、大台超えでは利食い売りも出ての引けとなっています。6月も米金利の動向と先進主要国とのワクチン接種格差がドル円の変動要因となる流れに大きな変化は見られないでしょう。

ドル円は「B50」で継続運用しています。現時点のポジションは3単位、25,018円の含み損(平均約定レート110.277)となっていますが、上昇局面での売り直しを待っている状況です。5月の確定損益は25,446円の利益となりました。

●ユーロ円

ユーロ円.png

【↑画像をクリックすると拡大します】

5月のレンジ=130.98〜134.05

6月の戦略=B80を継続

5月のユーロ円は、ドル円が底堅かったこともありますが全般的なドル安地合いの中でユーロドルが上昇を続けた要因が大きかったと考えられます。特に欧州におけるワクチン接種のペースが急速に上がってきていることから経済正常化への期待と、その後のECBのテーパリング思惑といった材料がユーロを下支えしました。ユーロ円の134円台は2018年2月以来の水準となりますが、長期的なテクニカルではユーロ高の流れが継続しやすいと言えます。

ユーロ円は「B80」で継続運用しています。現時点のポジションは1単位、570円の含み損(平均約定レート133.827)となっていますが上昇局面での売り直しを待っている状態です。5月の確定損益は22,030円の利益となりました。

●ポンド円

ポンド円.png

【↑画像をクリックすると拡大します】

5月のレンジ=150.73〜156.06

6月の戦略=B100を継続

ポンド円は3月から4月の高値圏でのもみあいを上抜けて5月最終週には156円台に乗せてきました。156円台は2016年6月にEUからの離脱が決まった国民投票で急落する前の水準でクロス円の中でもポンドの強さが目立ちます。ポンド円だけでなく、後述する豪ドル円、またチャートを掲載しているカナダ円、ランド円とコモンウェルス(英連邦)通貨は軒並み強く、これら通貨における動きがクロス円全般の強い地合いを形成している感じがします。

ポンド円は「B100」で継続運用しています。現時点のポジションは1単位、6,040円の含み益(平均約定レート155.158)となっていますが、設定値幅での利益確定を待っている状況です。5月の確定損益は39,653円の利益となりました。

●豪ドル円

豪ドル円.png

【↑画像をクリックすると拡大します】

5月のレンジ=83.97〜85.79

6月の戦略=B80を継続

5月の豪ドル円は4月のもみあいを挟んで改めて底堅い流れとなり年初来高値を更新する動きとなっています。ポンド円でコモンウェルス通貨について言及しましたが、カナダ円と豪ドル円は資源国通貨の面が強く、英国と米国を中心にワクチン接種が急速に進んでいることによる経済正常化への期待とそれによる景気回復で資源需要が伸びることが期待されています。これまでも一足先に景気回復を見せていた中国による需要期待がありましたが、いよいよ世界全体での景気回復が視野に入ってきたと言えるでしょう。

豪ドル円は「B80」で継続運用しています。現時点のポジションは2単位、3,688円の含み損(平均約定レート85.095)となっていますが、上昇局面での売り直しを待っている状況です。5月の確定損益は7,714円の利益となりました。

●ユーロドル

ユーロドル.png

【↑画像をクリックすると拡大します】

5月のレンジ=1.1985〜1.2265

6月の戦略=B60を継続(5月17日に転換)

5月のユーロドルは3月末に年初来安値をつけ反転した動きを継続しました。米金利が1.7%以上に上がりきらない展開が続き、全般的なドル売りが見られましたが、欧州主要国で確実に進むワクチン接種の効果から景気回復期待が一段と強まり、それがテーパリング(債券購入額縮小=緩和縮小)思惑にもつながっています。一部のECB理事からはテーパリングは考えていないという発言も出てはいますが、理事会メンバーにもタカ派もハト派もいますので、今後の方向性という意味ではどこかで緩和縮小の動きが出てくることはたしかで、今後もユーロを下支えする要因となりそうです。

ユーロドルは「S60」で運用していましたが、5月14日の週足終値で2週連続して移動平均線を上回って引けたことで、5月17日始値で「B60」へと買い転換しました。既に移動平均線からは離れてきましたので、しばらくは買い戦略が継続する見込みですす。現時点のポジションは1単位、975円の含み損(平均約定レート1.22294)となっていますが上昇局面での売り直しを待っている状態です。5月の確定損益は売りから買いへと転換する際にそれまでのポジションを決済して転換したこともあり、49,210円の損失となりましたが、想定範囲内の損失に収まっています。

●カナダ円(チャート、ゾーンのみ)

カナダ円.png

【↑画像をクリックすると拡大します】

6月の戦略=「B80」を継続

●スイス円(チャート、ゾーンのみ)

スイス円.png

【↑画像をクリックすると拡大します】

6月の戦略=B80を継続

●ランド円(チャート、ゾーンのみ)

ランド円.png

【↑画像をクリックすると拡大します】

6月の戦略=B50を継続

●トルコリラ円(チャート、ゾーンのみ)

リラ円.png

【↑画像をクリックすると拡大します】

6月の戦略=S50を継続

●メキシコペソ円(チャートのみ、ゾーンのみ)

ペソ円.png

【↑画像をクリックすると拡大します】

6月の戦略=B50を継続

(注)メキシコペソ円はデータ配信元の仕様でバーチャート表示となっていますが、移動平均線の計算には影響しません。

●NZドルドル(チャート、ゾーンのみ)

NZドルドル.png

【↑画像をクリックすると拡大します】

6月の戦略=B80を継続

●豪ドルNZドル(チャート、ゾーンのみ)

豪ドルNZドル.png

【↑画像をクリックすると拡大します】

6月の戦略=B80を継続



著者の他の記事も読んでみよう

山中康司.png



【本レポートに関するご注意】

  • アセンダントが提供する本レポートは一般に公開されている情報に基づいて記述されておりますが、その内容の正確さや完全さを保証するものではありません。使用されている為替レートは実際の取引レートを提示しているものでもありません。
  • 記述されている意見ならびに予想は分析時点のデータを使ったものであり、予告なしに変更する場合もあります。レポート内のチャートはFibonacci Trader社のテクニカル分析ソフトを承諾を取り使用しています。
  • 本レポートはあくまでも参考情報であり、アセンダントおよび株式会社アイネット証券は、為替やいかなる金融商品の売買を勧めるものではありません。取引を行う際はリスクを熟知した上、完全なる自己責任において行ってください。
  • アセンダントおよび株式会社アイネット証券は、本レポートの利用あるいは取引により生ずるいかなる損害の責任を負うものではありません。
  • アセンダントおよび株式会社アイネット証券の許可無く当レポートの全部もしくは一部の転送、複製、転用、検索可能システムへの保存はご遠慮ください。
著者プロフィール
山中康司
山中康司
1982年アメリカ銀行入行、1989年バイスプレジデント、1993年プロプライエタリー・マネージャー。1997年日興証券入社、1999年日興シティ信託銀行為替資金部次長。2002年アセンダント社設立・取締役。テクニカル分析と独自のサイクル分析を融合させたトレンド分析には定評がある。ループイフダン関連書籍『マンガでわかる FXの新常識ループ・イフダンでらくらく稼ぐ』を監修。