山中康司のループイフダン戦略レポート(2020年1月号①)
ループイフダン「2020年1月の戦略・過去の振り返り」
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします
さて、通常ですと月初のレポートでは前月のパフォーマンスの振り返りと、その月の戦略を提示しているのですが、昨年春以降のパフォーマンスについてユーロドルを除きその悪化が看過できない状況となったため、いったん運用を停止し過去を振り返りながら、今回はパフォーマンス悪化の見極めについて説明することにしました。
パフォーマンス悪化の見極めと運用の見直しについては会場セミナーでは繰り返し説明させていただいてましたが、昨年12月末まで待って回復することがありませんでしたので、いったん全ての運用を止め、1月15日の月中レポートで新たな戦略を提示した上で、2月からの運用再開を目指すこととしました。1月16日の会場セミナーでも新戦略について説明させていただきます。
●全期間の運用結果
まず、全期間の運用結果を通貨別、月別に見ていきます。前回会場セミナーで示した表に11月と12月の2か月を更新したものです。
ポンド円については昨年初に2か月連続で損失が出たこと、またブレグジットの状況が不透明であることから、ここで紹介する手法での運用はしない方がよいことは繰り返してきましたが、他の通貨ペアにおいてもユーロドルを除き、結局は収益をすべて吐き出す結果となりました。表をご覧ください。
赤の月が損失となった月ですが、当手法による運用で許容できない損失(単月で1通貨25万円以上の損失、あるいは合計で50万円以上の損失)の部分に黄色のラインマーカーで着色しました。
ポンド円についてはだいぶ前から運用を勧めない旨を伝えた上で、ポジション数を半減し値幅を2倍に拡大して参考運用としてきましたが、その後も目立った改善は認められませんでした。
当運用では損切設定を置いていましたが、損切設定が利益確定の10倍の値幅となっているため、全体としては勝率が90%無いとプラスにならないのですが、2019年に入ってからこの勝率が低下したことが全体的なパフォーマンスの低下に繋がったことはたしかです。
●通貨別累計損益一覧
こちらの表は毎月の損益を前月の損益に加えた累計損益の表です。
オレンジ色のセルは、その通貨ペアにおいて収益が最大化した月です。ユーロドルは常に収益が増えているので、昨年12月のセルに着色していますが、ポンド円は論外として、ドル円は早期にピークを迎え、次点のユーロ円でも昨年4月の段階でピークを迎えています。
また赤字に転落した月もすぐわかりますが、ドル円が昨年11月、ユーロ円と豪ドル円が昨年8月です。この昨年8月あたりで個人的には当手法による運用がこのままでは難しくなると思った時期です。ポンド円の極端なマイナスが分析の目を狂わせますので、ポンド円を除外した表に作り直します。
数字自体には変化がありませんが、全体収益のピークが昨年4月、その収益のピークから3分の1の利益が減少したのが7月から8月にかけてとなっていますが、ピークの収益から3分の1の利益を失う時は一般的に、その取引の停止を考えるべきタイミングと言えます。
●ユーロドルとユーロ円の比較
上記の表からユーロドルとユーロ円を取り上げて、その損益曲線グラフを出します。
まずユーロドルです。
損益曲線にもトレンドラインが引けるというのは面白い事実で、ユーロドルの場合は初期はピンクのレジスタンスと黄緑のサポートの三角もちあいとなっていたところを上抜け、その後はサポートが長く続いている状況です。
さすがにここまで順調に来ているユーロドルの運用は継続しても良いと思いますので、今後ユーロドルが変調を来しパフォーマンスが悪化したことが明確になるまではこれまでの運用方法で良いでしょう。パフォーマンスの悪化というのは、このサポートラインを下抜ける時と考えられます。
比較でユーロ円の損益曲線フラフをご覧ください。
こちらは初期のもみあいが長く、その後レジスタンスラインを上抜けましたが長続きせず、サポートを下抜け更にそれまでの安値を下抜けた後に、その安値よりも上に行かないままに下げる結果となりました。
こうした損益曲線におけるサポートラインを下抜ける動きは、多くの自動売買においてその後のパフォーマンスの悪化に繋がることは何度も見てきていますので、損益曲線グラフでサポートを下回った時にはいったん運用を見直すこと、これは是非皆さんにも守っていただきたいことです。
次回の1月月中レポートでは2月からの運用方針を提示します。
【参考】
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