トルコリラ円の為替動向と今後の見通し 2019年7月時点【為替カバ】
こんにちは!
FX長期投資家の為替カバです。
今回は政策金利24%の人気高金利通貨、トルコリラ円の為替動向と今後の見通しを調べました。
トルコリラ円為替レートの推移
下のチャートは過去5年(2014年7月〜2019年7月)のトルコリラ円為替チャートです。
トルコリラ円為替チャート
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時間の経過とともに下がっている感じですが、もう少し詳しく見ていきます。
下の表は各期間における平均為替レート、()内は騰落率の前年比です。
トルコリラ円 年間平均為替レート
期間 |
平均為替レート |
2014年7月〜2015年7月 |
48.14円 (-0.76%) |
2015年7月〜2016年7月 |
40.31円 (-16.3%) |
2016年7月〜2017年7月 |
32.45円 (-19.5%) |
2017年7月〜2018年7月 |
28.68円 (-11.6%) |
2018年7月〜2019年7月 |
19.93円 (-30.5%) |
過去5年の年間平均為替変動率は、-15.7%です。
トルコと日本のインフレ率
インフレ率とは前年と比べた場合の、1年間での物価の上昇率のことで、
「インフレ率が上がる=物価が上がる」
ことにつながります。
そのため、インフレ率が上がるほど、通貨の価値が低くなるといわれています。
では、トルコと日本のインフレ率を見てみましょう。
トルコと日本のインフレ率
|
トルコ |
日本 |
インフレ率の差 (トルコ-日本) |
2014年 |
+8.86% |
+2.76% |
+6.10% |
2015年 |
+7.67% |
+0.79% |
+6.88% |
2016年 |
+7.78% |
-0.11% |
+7.89% |
2017年 |
+11.14% |
+0.47% |
+10.67% |
2018年 |
+16.33% |
+0.98% |
+15.35% |
平均 |
+10.36% |
+0.98% |
+9.38% |
トルコのインフレ率は平均10.36%、トルコと日本のインフレ率の差は平均9.38%でした。
トルコリラ円為替レートとインフレ率の関係
トルコリラ円の過去5年間の年間平均為替変動率が-15.7%で、トルコと日本の平均インフレ率差は+9.38%と、それより低い数字です。
つまり、直近5年間はインフレ率を上回る下落率になっています。
トルコリラ円において、
「長期的に見ると、インフレ率の高い国の為替レートが、インフレ率の差だけ下落していく」
という仮説は、
「インフレ率の高い国の為替レートが下落する」
という点では正解、
「インフレ率の差だけ下落する」
という点では不正解でした。
トルコリラ円 今後の為替見通し
トルコリラ円は今後も今までのように下落を続けるのでしょうか?
そこで、直近半年のトルコリラ円為替レートとインフレ率について確認しました。
※表中の平均為替レートのカッコ内は、前月比の騰落率です
トルコリラ円 月間平均為替レート
期間 |
平均為替レート |
トルコ インフレ率 |
2019年1月 |
20.34円 (-4.10%) |
20.35% |
2019年2月 |
20.96円 (+3.05%) |
19.67% |
2019年3月 |
20.37円 (-2.81%) |
19.71% |
2019年4月 |
19.43円 (-4.61%) |
19.50% |
2019年5月 |
18.21円 (-6.28 %) |
18.71% |
2019年6月 |
18.62円 (+2.25%) |
15.72% |
直近1年では、トルコリラ円は年間約30%の下落でしたが、過去半年間の月間平均変動率は-2.08%で、下落スピードが若干緩くなっています。
また、インフレ率は年初に20%を超えていましたが、直近では15%台まで下がりました。
ただ、日本のインフレ率と比較すると、まだまだ大きな差があります。
そのため、今後もトルコリラ円の下落基調は変わらないと推測しますが、直近1年(特に2018年8月)でインフレ率以上に大暴落したため、2年連続で大暴落するとは考えにくいです。
より詳しい見通しはこちらです→https://www.docbiotechnology.info/koukinri-tryjpy-kongo.html
トルコリラ円の投資で利益を出すには
FX会社選びを間違えないこと
トルコリラ円を長期間保有すると買った時よりも為替レートが下落しやすいのですが、政策金利が高いため、為替レートが下落しても、それ以上のスワップポイントを得ることが可能です。
トルコリラ円は高金利通貨ですが、南アフリカランドのように、すべてのFX会社で取り扱いがあるわけではありません。
また、スワップポイントの高さにもばらつきがあり、政策金利以上の高いスワップポイントを提供するFX会社もあれば、おそろしくスワップポイントが低いFX会社もありますので、注意が必要です。
トルコリラ円のスワップポイントを比較→https://www.docbiotechnology.info/koukinri-tryjpy.html
売買タイミングを誤らないこと
最悪なのが高値で買うことです。
それを避けるための一番簡単な方法は、定期的に買い足す方法です。
例えば、複数に分けて分散購入することで、高値掴みを防ぐことができます。
また、世界経済が順調な場合は、比較的為替レートが高くなりやすく、そうでない場合は為替レートが低くなりやすいです。
世界経済の見通しが不安定なときに購入し、世界経済が順調なときに売却することで、スワップポイントだけでなく、為替差益も得ることも可能です。
そのため、定期的に買い足すよりも、安値圏で買い足す方が、高い利益を期待できます。
定期的にトルコリラ円の見通しを調べていますので、ご利用ください。
トルコリラ円の見通し→https://www.docbiotechnology.info/koukinri-tryjpy-kongo.html
レバレッジを低めに設定すること
長期で保有するほど、大きな為替変動に会う確率が高まります。
そのため、長期投資では低レバレッジがおすすめです。
例えば、政策金利24%のトルコリラであれば、レバレッジ2倍でも年間40%以上のリターン(スワップポイント)を期待できます。
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