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2019/06/03
シストレ活用事例

山中康司のループイフダン戦略レポート(2019年6月号①)

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ループイフダン「2019年6月の戦略」

説明中に出て来る各レートは、斜線部分の「黄緑のライン」のレートとその上下の「ピンクのライン」のレートです。ピボット「緑点線のライン」(P)を中心に、上側の黄緑のラインを(R1)、上側のピンクのラインを(R2)と示し、下側の黄緑のラインを(S1)、下側のピンクのラインを(S2)と示しています。レートが見難い位置もありますが、すべて等間隔となっていますので簡単に計算できると思います。

また、それぞれの月においてS2以下がゾーン1、S2〜S1がゾーン2、S1〜Pがゾーン3、P〜R1がゾーン4、R1〜R2がゾーン5、R2以上がゾーン6を示しています。

(詳細は『確率を味方につけるループイフダン戦略』をご参照ください。)



●ドル円

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5月のレンジ=始値111.44、高値111.69、安値108.28、終値108.28

5月のドル円は、月前半は対中制裁関税25%の範囲を拡げたことからリスクオフの始まりとなりましたが、その後もいったん買い戻しは入ったものの米中貿易摩擦激化を嫌気して株式市場主導での円買いが続きました。そして月末にはメキシコに対しても段階的な制裁関税適用を示したころから月末は大幅安となり108円台前半での安値引けとなりました。

5月は買い戦略「B25」での運用を開始しましたが、早々にS1到達となり既存ポジションのみでも運用となりました。また月後半の念高局面で、既存ポジションも全て損切設定において決済されました。5月はこれらの決済も含め確定損益は62,081円の損失となりました。

ゾーンの組み合わせ(黄色)=5月終値ゾーン1、6月始値ゾーン3

1で引けて3で始まるパターンは、トレンド継続を想定した順張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Sタイプ」、6月は「S25」がおすすめ戦略となります。

ドル安が進み106.01(S2)に到達した場合、いったん売りポジションを全て利食い、月末まで「B25」に買い転換することとします。ただし、その場合は107.72(S1)まで戻したら買いポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。思惑に反して109.42(P)以上のドル高となった場合には運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。また買い転換した後に104.30(S3、チャート内非表示)以下のドル安となった場合も、運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。

*始値がS1に近いため、すべての水準をひとつずつ下にシフトしています。

当レポートでは1万通貨を「S25」、最大ポジション数10で108.106から運用開始しています。

●ユーロ円

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5月のレンジ=始値125.02、高値125.23、安値120.92、終値120.93

5月のユーロ円は、株式市場の下げによるリスクオフの円買いと、また月後半はそれに加えて欧州議会選を前にした各国のポピュリズム政党躍進懸念、またイタリアでは改めて財政規律問題も噴出とユーロ材料と円材料の双方がユーロ円を押し下げる結果となりました。

ユーロ円は、「B40」での運用を続けていましたが、早々にS1に到達したことで運用STOP、月末時点で月末時点のポジションは4単位残っていましたが、6月の戦略が順張りの売りとなるため既存ポジションは全て決済しまし。月間通して8単位のポジションを村議る結果となったため、5月の確定損益は296,062円の損失となりました。

ゾーンの組み合わせ(黄色)=5月終値ゾーン1、6月始値ゾーン3

1で引けて3で始まるパターンは、トレンド継続を想定した順張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Sタイプ」、6月は「S40」がおすすめ戦略となります。

ユーロ安が進み118.05(S2)に到達した場合、いったん売りポジションを全て利食い、月末まで「B40」に買い転換することとします。ただし、その場合は120.21(S1)まで戻したら買いポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。思惑に反して122.36(P)以上のユーロ高となった場合には運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。また買い転換した後に115.89(S3、チャート内非表示)以下のユーロ安となった場合も、運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。

*始値がS1に近いため、すべての水準をひとつずつ下にシフトしています。

当レポートでは1万通貨を「S40」、最大ポジション数10で120.824から運用開始しています。

●ポンド円

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5月のレンジ=始値145.28、高値145.70、安値136.64、終値136.77

5月のポンド円は他のクロス円同様に株式市場の下げによるリスクオフが主要な下落因ではあるものの、ブレグジットの先行きに対する不透明感が増す中、メイ首相の辞任発表と今後の英国内での議論だけでなく対EUとの協議が一段と困難になるとの懸念がポンドを押し下げる結果となりました。欧州議会選挙においてブレグジット党が第1党となったことはハードブレグジットのリスクを高めるとの思惑は今後もポンドに影を落とすこととなりそうです。

5月はリスクを減らしたまま「B100」最大ポジション数5でスタートしましたが、ポンド円も早々にS1へと到到達し、既存ポジションのみでの運用となりました。しかし、その後の下げで全て損切設定に引っかかり月末時点でのポジションはゼロ、5月の確定損益は246,403円の損失となりました。

ゾーンの組み合わせ(黄色)=5月終値ゾーン1、6月始値ゾーン3

1で引けて3で始まるパターンは、トレンド継続を想定した順張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Sタイプ」、6月は「S100」がおすすめ戦略となります。

ポンド安が進み130.10(S2)に到達した場合、いったん売りポジションを全て利食い、月末まで「B100」に買い転換することとします。ただし、その場合は135.03(S1)まで戻したら買いポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。思惑に反して139.97(P)以上のポンド高となった場合には運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。また買い転換した後に125.17(S3、チャート内非表示)以下のポンド安となった場合も、運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。

*始値がS1に近いため、すべての水準をひとつずつ下にシフトしています。

当レポートでは1万通貨を「S100」、最大ポジション数5で136.702から運用開始しています。

●豪ドル円

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5月のレンジ=始値78.54、高値78.70、安値75.09、終値75.10

5月の豪ドル円はリスクオフの円買い、さらに米中貿易摩擦激化が中国への輸出が大きい資源国としての豪州に他の通貨以上に悪影響が出やすいため、下げた後も全く戻すことなく上値の重たい展開が続き、月末の下げで一段安となっての引けとなりました。

5月はBタイプで運用を開始しましたが、早々にS1に到達したことで運用STOP、さらに月末までに既存ポジションも全て損切設定に引っかかることとなりました。5月の確定損益は86,168円の損失となりました。

ゾーンの組み合わせ(黄色)=5月終値ゾーン1、6月始値ゾーン3

1で引けて3で始まるパターンは、トレンド継続を想定した順張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Sタイプ」、6月は「S20」がおすすめ戦略となります。

豪ドル安が進み72.68(S2)に到達した場合、いったん売りポジションを全て利食い、月末まで「B20」に買い転換することとします。ただし、その場合は74.49(S1)まで戻したら買いポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。思惑に反して76.29(P)以上の豪ドル高となった場合には運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。また買い転換した後に70.87(S3、チャート内非表示)以下の豪ドル安となった場合も、運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。

*始値がS1に近いため、すべての水準をひとつずつ下にシフトしています。

当レポートでは1万通貨を「S20」、最大ポジション数10で75.187から運用開始しています。

●ユーロドル

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5月のレンジ=始値1.1215、高値1.1265、安値1.1107、終値1.1169

5月のユーロは、欧州の弱い景気、欧州議会選におけるポピュリズム政党の躍進思惑といった悪材料が多かった割には安値をわずかに更新した程度にとどまり、上値も重たいもののもみあいの1か月となりました。これはブレグジットの不透明感でユーロポンドのポンド売りが出たり、米中貿易摩擦激化でドル売りが出たりと外部要因が大きかったためです。しかし、年初からの緩やかな下降トレンドにも変化はなく中長期的に高値を切り下げる動きも続いています。

5月の戦略は前月から継続して「B40」でスタートしましたが、23日にS1に到達したため運用STOP、月末時点では4月からのポジションと5月からのポジションとそれぞれが残っていたため、あまり細かく刻まないため、6月のおすすめも「B40」ではありますが、いったん全決済し、改めて「B40」をスタートすることとしました。そのため5月の確定損益は22,188円の損失となりました。

ゾーンの組み合わせ(黄色)=5月終値ゾーン3、6月始値ゾーン3

3で引けて3で始まるパターンは、買い戦略を想定したシナリオとなります。タイプとしては「Bタイプ」、6月は「B40」がおすすめ戦略となります。

ユーロ高が進行し1.1259(R1)に到達した場合は、買いポジションを全て利食い月末まで「S40」に売り転換します。ただし、その場合は1.1180(P)まで戻したら売りポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。思惑に反して1.1101(S1)以下のユーロ安となった場合、また売り転換した後に1.1338(R2)以上のユーロ高となった場合には、月末まで既存ポジションのみの運用とします。

当レポートでは仕切り直して、1万通貨を「B40」、最大ポジション数10で1.11787から運用開始しました。

*全体の振り返り;

5月は米中貿易摩擦激化を懸念したリスクオフの動きが株安、円高となり4つのクロス円ポジションを直撃することとなりました。結果としては全てで損失となってしまい全体の損失額も大きくなってしまいましたが、それぞれの損失は最大損失許容金額内で収まり、コントロール出来ていると思います。これまで同様のストラテジを継続することとします。

●スイス円(チャート、ゾーンのみ)

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ゾーンの組み合わせ(黄色)=5月終値ゾーン2、6月始値ゾーン3??? 「B40」



●ランド円(チャート、ゾーンのみ)

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ゾーンの組み合わせ(黄色)=5月終値ゾーン1、6月始値ゾーン3??? 「S50」



●トルコリラ円(チャート、ゾーンのみ)

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ゾーンの組み合わせ(黄色)=5月終値ゾーン3、6月始値ゾーン4??? 「S50」

●メキシコペソ円(チャート、ゾーンのみ)

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ゾーンの組み合わせ(黄色)=5月終値ゾーン1、6月始値ゾーン3??? 「S50」



●NZドル米ドル(チャート、ゾーンのみ)

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ゾーンの組み合わせ(黄色)=5月終値ゾーン2、6月始値ゾーン3??? 「B40」



●豪ドルNZドル(チャート、ゾーンのみ)

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ゾーンの組み合わせ(黄色)=5月終値ゾーン4、6月始値ゾーン3??? 「B40」



【参考】

フィボナッチ・ピボットをもっと詳しく

◆山中康司の確率を味方につけるループイフダン戦略とは?

ピボットをもっと詳しく

◆テクニカル解説集 ピボット|アイネット証券



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著者プロフィール
山中康司
山中康司
1982年アメリカ銀行入行、1989年バイスプレジデント、1993年プロプライエタリー・マネージャー。1997年日興証券入社、1999年日興シティ信託銀行為替資金部次長。2002年アセンダント社設立・取締役。テクニカル分析と独自のサイクル分析を融合させたトレンド分析には定評がある。ループイフダン関連書籍『マンガでわかる FXの新常識ループ・イフダンでらくらく稼ぐ』を監修。