南アフリカランド・トルコリラ・メキシコペソ スワップポイントが高いのは?【為替カバ】
南アフリカランド・トルコリラ・メキシコペソ スワップポイントが高いのは?
こんにちは!
FX長期投資家の為替カバです。
FXで長期投資する通貨ペアを選ぶ際、スワップポイントの高さは判断材料の1つになります。
そこで、FXで高金利通貨として有名な下の3通貨について、FX会社が提供するスワップポイントを金利換算して調べました。
・南アフリカランド
・トルコリラ
・メキシコペソ
南アフリカランド・トルコリラ・メキシコペソのスワップポイントを比較
南アフリカランド・トルコリラ・メキシコペソ スワップポイント比較表
|
トルコリラ円 |
メキシコペソ円 |
南アフリカランド円 |
スワップポイント※ |
122円 |
160円 |
150円 |
為替レート※ |
20.17円 |
5.80円 |
7.84円 |
金利換算※ |
22.08% |
10.07% |
6.98% |
日本との政策金利差 |
23.90% |
8.15% |
6.65% |
※スワップポイント:ランド円・メキシコペソ円は10万通貨、トルコリラ円は1万通貨保有した場合に、1日につくスワップポイントで、いずれの通貨ペアも最高レベルのスワップポイントを提供するFX会社の数値です
※為替レート:4月2日時点の為替レート
※金利換算:以下の式で算出しました
金利換算(ランド円・メキシコペソ円)=スワップポイント×365日÷為替レート÷10万通貨×100
金利換算(トルコリラ円)=スワップポイント×365日÷為替レート÷1万通貨×100
金利換算して1番高いスワップポイントはトルコリラ円
FX会社は各国の政策金利を参考にスワップポイントを決定します。
(どのくらい参考にするかはFX会社により異なります)
トルコリラと日本円の政策金利差は24.00%-0.10%=23.90%です。
最高レベルのスワップポイントを提供するFX会社でも金利換算で22.08%と、政策金利差より低いのですが、メキシコペソや南アフリカランドの金利換算値を大幅に上回ります。
最新のスワップポイントを確認→https://www.docbiotechnology.info/koukinri-tryjpy.html
2番目に高いスワップポイントはメキシコペソ円
メキシコペソ円は金利換算して10.07%のスワップポイントをもらえます。
政策金利差が8.15%ですので、大きく上回るスワップポイントをもらえます。
FX会社が頑張っています。
最新のスワップポイントを確認→https://www.docbiotechnology.info/koukinri-mxnjpy.html
3番目に高いスワップポイントは南アフリカランド円
3通貨ペアの中では、スワップポイントの金利換算値が1番低いのですが、それでも6.98%と先進国通貨ペアでは足元にも及ばない金利を提供してくれています。
最新のスワップポイントを確認→https://www.docbiotechnology.info/fxswapbuy.html
これらは全てレバレッジ1倍での話ですので、レバレッジを高くすると、当然金利も高くなります。
長期投資の成功は為替損益も考慮
FXで長期投資する通貨ペアを選ぶ際、スワップポイントの高さだけに注目しがちですが、得られる利益はスワップポイント+為替損益です。
そのため、高金利通貨の値動きも考えなければいけません。
そこで、南アフリカランド円・トルコリラ円・メキシコペソ円の過去10年(2009年〜2018年)の為替レートの推移と、騰落率を調べました。
下図は南アフリカランド円・トルコリラ円・メキシコペソ円の過去10年チャートです。
高金利通貨の過去10年チャート
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左軸はランド円とメキシコペソ円、右軸はトルコリラ円の為替レートを表示しています。
この10年で下落率が一番高いのは、トルコリラ円の-62.9%、ランド円とメキシコペソ円はそれぞれ-14.0%、-16.5%とほぼ同程度でした。
年間の平均下落率はそれぞれ、トルコリラ円6.29%・ランド円1.40%・メキシコペソ円1.65%です。
スワップポイントの金利換算値よりは低いですね。
また、各年の騰落率は以下の通りです。
高金利通貨の騰落率
|
トルコリラ円 |
メキシコペソ円 |
南アフリカランド円 |
2009年 |
+5.45% |
+6.52% |
+30.99% |
2010年 |
-15.16% |
-6.87% |
-1.76% |
2011年 |
-22.37% |
-16.66% |
-22.70% |
2012年 |
+19.01% |
+22.19% |
+7.37% |
2013年 |
+0.62% |
+19.78% |
-1.96% |
2014年 |
+4.86% |
+0.54% |
+3.70% |
2015年 |
-19.58% |
-13.70% |
-25.07% |
2016年 |
-19.82% |
-18.91% |
+9.91% |
2017年 |
-10.27% |
+0.88% |
+6.21% |
2018年 |
-30.88% |
-2.55% |
-16.32% |
トルコリラ円は、2015年から4年連続で10%以上も下落しているなど、下落が目立ちます。
一方、ランド円・メキシコペソ円は、下落期間が最大2年連続で、3年以上連続して下落したことはありません。
また、
2010年・2011年・2015年・2018年:3通貨ペアすべてが下落
2009年・2012年・2014年:3通貨ペアすべてが上昇
といった感じで相関性が高く、これら3通貨ペアに分散投資しても、それほど意味がありません。
結論
トルコリラ円
・スワップポイントの金利換算:◎ (20.08%で一番高い)
・為替レートの推移:× (年間平均6.29%の下落率)
スワップポイントの高さは魅力ですが、為替レートの下がりやすさは要注意です。
4年連続で下落していて、2018年は暴落後にさらに下落するなど、購入・売却タイミングの見極めが難しい上級者用通貨ペアです。
南アフリカランド円
・スワップポイントの金利換算:〇 (6.98%で3位)
・為替レートの推移:△ (年間平均1.40%の下落率)
スワップポイントの金利換算値は3位ですが、それでもレバレッジ1倍で6.98%です。
暴落後の翌年は上がりやすいなど、ある程度為替相場の予想を立てやすいため、FX初心者におすすめの通貨ペアです。
メキシコペソ円
・スワップポイントの金利換算:〇 (10.07%で2位)
・為替レートの推移:△ (年間平均1.65%の下落率)
南アフリカランド円とほぼ同等で、FX初心者にもおすすめです。ただし、為替レートは隣国アメリカの影響を強く受けるため、1か月ごとに定期的に購入するなど、時間分散して投資することをおすすめします。
注意点
これら高金利通貨は、先進国通貨ペアよりも為替変動率は高いため、レバレッジは高くても3倍(トルコリラ円は2倍)までにしておきましょう。
【注意事項】
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