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2019/03/15
シストレ活用事例

山中康司のループイフダン戦略レポート(2019年3月号②)

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ループイフダン「2019年3月の戦略」月中レビュー(3月15日時点)

3月1日に示した各通貨ペアの戦略と現時点における状況を見ていきます。

説明中に出て来る各レートは、斜線部分の「黄緑のライン」のレートとその上下の「ピンクのライン」のレートです。ピボット「緑点線のライン」(P)を中心に、上側の黄緑のラインを(R1)、上側のピンクのラインを(R2)と示し、下側の黄緑のラインを(S1)、下側のピンクのラインを(S2)と示しています。

また、それぞれの月においてS2以下がゾーン1、S2〜S1がゾーン2、S1〜Pがゾーン3、P〜R1がゾーン4、R1〜R2がゾーン5、R2以上がゾーン6を示しています。

(詳細は『確率を味方につけるループイフダン戦略』をご参照ください。)



●ドル円

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3月15日までのレンジ=110.78〜112.14

 

3月前半のドル円は1月からの円安トレンドを継続してはいますが、値幅自体は狭く111円割れの買いと112円台の売りとの綱引き状態となっています。米中通商協議も大詰めの段階でいまだ合意と首脳会談に至るには溝がある様子で、積極的なリスクオンのスタンスも取りにくい様子です。月後半は年度末に向けての実需の思惑も出てきそうですが、現状のような緩やかな円安地合いでは焦りも見られず、比較的穏やかな期末を迎えそうです。

 

3月の戦略は逆張りのSタイプを考え「S25」で既存ポジションと合わせて最大ポジション数を10として運用しています。現時点では見直しを考える各水準には到達していませんので、後半もこのまま継続運用となります。現時点でのポジションは7単位、79,342円の含み損となっていますが下降局面での買い戻しを待っている状態となっています。またここまでの確定損益は既存ポジションのストップもあり13,943円の損失となっています。

●ユーロ円

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3月15日までのレンジ=124.28〜127.50

 

3月前半のユーロ円はECB理事会において、年内の利上げ断念、2019年の見通し下方修正、9月から資金供給オペの開始が示され、市場参加者の思惑以上にハト派な内容であったことからユーロは対ドル、対円で売られる結果となりました。その後は前月安値をトライしきれなかったことからの買い戻しに加え、ブレグジットに関する楽観的な見通しでポンドに買いが入ったことによる連れ高の流れとなっています。

 

3月の戦略は逆張りのSタイプを考え「S40」で2月から運用を継続していましたが、理事会後の下げで「P」を下抜けたため(始値がR1に近いためひとつずつ上にシフト)、「B40」に買い転換し、現時点ではそのままBタイプで運用を継続しています。現時点でのポジションは1単位、5,160円の含み損となっていますが上昇局面での売り直しを待っている状態となっています。またここまでの確定損益は3,821円の損失となっています。

●ポンド円

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3月15日までのレンジ=143.73〜148.73

 

3月前半のポンド円は、前半はブレグジット協議の不透明感とECB理事会後のユーロ売りの影響もあってじり安の展開となりましたが、3月12〜14日の英国議会での一連の採決に対し、合意なき離脱は避けられるとの見通しから買い戻しが入り、ポンドドルは昨年6月以来の高値を示現、それに沿ってポンド円も月初の高値圏へと買い戻される動きとなっています。来週はEUサミットもあり、昨夜の英国議会で可決された離脱延期がどのようにEU側で扱われるのかが次の焦点となります。

 

3月の戦略は逆張りの「S50」で仕切り直しの運用としましたが、これは細かなポジションの合算では想定よりも狭い損切となってしまうため、既存の含み損のあるポジションもいったん決済した上で、本来あるべき損切設定としたものです。3月は前半の下げで「P」を下抜けたため(始値がR1に近いためひとつずつ上にシフト)、「B50」に買い転換し、現時点ではそのままBタイプで運用を継続しています。現時点でのポジションは1単位、1,436円の含み損となっていますが上昇局面での売り直しを待っている状態となっています。またここまでの確定損益は36,834円の利益となっています。



●豪ドル円

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3月15日までのレンジ=77.73〜79.65

 

2月前半の豪ドルは中国の景気鈍化懸念が尾を引いて売りが先行していましたが、直近のところでは底堅い株価も手伝って反発してきています。また、ドル円が底堅い動きを続けていることから先週以降はクロス円全般での円売りが国内の個人投資家を中心に目立っています。年度末に向けて変動要因はあるものの、ブレグジット不透明感の影響がでにくい豪ドル円はドル円が底堅い動きを続けている間は、買いが先行しやすい通貨ペアと見られています。

 

3月の戦略も、逆張りの売りを想定し「S20」で1月からの継続運用となっています。現時点でポジションを見直す各水準には到達していませんので、月末まで当初戦略を継続します。現時点でのポジションは7単位、48,253円の含み損となっていますが下降局面での買い戻しを待っている状態となっています。またここまでの確定損益は24,093円の利益となっています。

●ユーロドル

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3月15日までのレンジ=1.1177〜1.1409

 

3月前半のユーロドルはECB理事会前のハト派思惑、そして理事会の結果が市場参加者の思惑を上を行くハト派な結果となったことから、一時1.12を割り込む展開となりました。しかし、その後はブレグジット関連の採決に向けてポンドの買い戻しが入ったことや、底堅い株価を見てリスクオンのユーロ円買いが出たこともあって月初の水準へ戻しての月後半となります。

 

3月の戦略は逆張りのSタイプを考え「S40」で1万通貨単位、最大ポジション数10で運用を開始しました。その後S1に到達したため、売りポジションを全て利食い月末まで「B40」に買い転換し、運用継続中です。現時点でのポジションは1単位、5,223円の含み損となっていますが上昇局面での売り直しを待っている状態となっています。またここまでの確定損益は17,013円の利益となっています。

*以下、チャートのみの更新です。



●スイス円(チャートのみ)

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3月後半の戦略=P(*)に到達したため、「B40」に転換して継続中

(*始値がR1に近かったため、ひとつずつ上にシフト)

●ランド円(チャートのみ)

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3月後半の戦略=S1に到達したため、既存ポジションのみで運用STOP

●トルコリラ円(チャートのみ)

トルコ.png

3月後半の戦略=S1に到達したため、既存ポジションのみで運用STOP



●メキシコペソ円(チャートのみ)

メキシコ.png

3月後半の戦略=S1に到達したため、「B50」に転換して継続中



●NZドル米ドル(チャートのみ)

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3月後半の戦略=当初戦略通り



●豪ドルNZドル(チャートのみ)

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3月後半の戦略=S1に到達したため、既存ポジションのみで運用STOP



【参考】

フィボナッチ・ピボットをもっと詳しく

◆山中康司の確率を味方につけるループイフダン戦略とは?

ピボットをもっと詳しく

◆テクニカル解説集 ピボット|アイネット証券



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著者プロフィール
山中康司
山中康司
1982年アメリカ銀行入行、1989年バイスプレジデント、1993年プロプライエタリー・マネージャー。1997年日興証券入社、1999年日興シティ信託銀行為替資金部次長。2002年アセンダント社設立・取締役。テクニカル分析と独自のサイクル分析を融合させたトレンド分析には定評がある。ループイフダン関連書籍『マンガでわかる FXの新常識ループ・イフダンでらくらく稼ぐ』を監修。