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2018/11/01
シストレ活用事例

山中康司のループイフダン戦略レポート(2018年11月号①)

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ループイフダン「2018年11月の戦略」

説明中に出てくる各レートは、斜線部分の「黄緑のライン」のレートとその上下の「ピンクのライン」のレートです。ピボット「緑点線のライン」(P)を中心に、上側の黄緑のラインを(R1)、上側のピンクのラインを(R2)と示し、下側の黄緑のラインを(S1)、下側のピンクのラインを(S2)と示しています。レートが見難い位置もありますが、すべて等間隔となっていますので簡単に計算できると思います。

また、それぞれの月においてS2以下がゾーン1、S2〜S1がゾーン2、S1〜Pがゾーン3、P〜R1がゾーン4、R1〜R2がゾーン5、R2以上がゾーン6を示しています。

(詳細は『確率を味方につけるループイフダン戦略』をご参照ください。)



●ドル円

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10月のレンジ=始値113.70、高値114.55、安値111.38、終値112.95

?10月は月初こそ前月末に7月高値を抜ける動きとなったことからドル買いが先行、一時114.55レベルの高値をつけました。しかし、114円台半ばは昨年以降何度かトライして抜けられない水準で今回もまた反落したこと、その後NYダウが急落する動きが重なり111円台後半へと下押しする動きを見せました。中旬以降はNYダウの下げに対する反応が鈍くなる中、ユーロドルの下げがドル買いへと繋がったことから、112円台前半で底固めし月末は113円台を回復後にやや押しての引けとなりました。11月は米国中間選挙〜11月FOMCと月初に大きなイベントが集中していますが、中間選挙で共和党が両院とも失うといったサプライズが無い限り、大きな変動は出ないと考えられます。

10月は買い戦略で「B25」でスタートするはずでしたが、10月の月中レポートやセミナーにおいて報告した通り、勘違いによるオペレーションミスで上旬はうまく稼働できず、中旬以降の稼働となりました。10月はどのポイントにも到達していませんので、中旬以降の運用状況となりますが、11月の戦略も10月と同方向であるため、既存のポジションを維持したままでの継続運用となります。既存のポジションは3単位、6,705円の含み損となっていますが、上昇局面での売り直しを待つこととなります。また、こちらも中旬以降の実現益となりますが、確定利益は51,527円となりました。本来の運用であれば確定利益も既存ポジションの含み損もどちらももっと多くなったと思われますが、リスク的には十分に許容範囲内に収まっています。

ゾーンの組み合わせ(黄色)=10月終値ゾーン4、11月始値ゾーン3

?4で引けて3で始まるパターンは、もみあいを想定した押し目「買い」の逆張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Bタイプ」、11月も「B25」がおすすめ戦略となります。

?ドル高が進み114.54(R1)に到達した場合、いったん買いポジションを全て利食い、月末まで「S25」に売り転換することとします。ただし、その場合は112.96(P)まで押したら売りポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。思惑に反して111.37(S1)以下のドル安となった場合には運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。また売り転換した後に116.13(R2)以上のドル高となった場合も、運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。

当レポートでは1万通貨を「B25」、最大ポジション数10で10月から継続運用しています。



●ユーロ円

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10月のレンジ=始値132.13、高値132.46、安値126.64、終値127.79

?ユーロ円はユーロドル同様にユーロの悪材料が多く月初から一貫して下げ相場となりました。長期間まったく進展の見られないブレグジット協議に、EUの財政規律を逸脱したイタリア予算案、さらにはドイツ州議会選挙で与党CDU/CSUが連敗した責任を取って、メルケル首相が年末の党首選を辞退とのニュースもユーロ売りに輪をかけ、ドル円では影響が少なかった株安がユーロ円では反応した動きでの月後半であったと言えます。

?ユーロ円は「S40」でスタートしましたが、S1に到達したことで「B40」に転換して月末を迎えていますが、11月の戦略も10月の方向転換したポジションと同方向であるため、既存のポジションを維持したままでの継続運用となります。既存のポジションは6単位、65,296円の含み損となっていますが、上昇局面での売り直しを待つこととなります。また、10月の確定損益は176,046円の利益となりました。前月から残っていたポジションも下げ局面で決済されました。

?ゾーンの組み合わせ(黄色)=10月終値ゾーン2、11月始値ゾーン3

?2で引けて3で始まるパターンは、もみあいを想定した押し目「買い」の逆張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Bタイプ」、11月も10月に方向転換をした後の「B40」がおすすめ戦略となります。

?ユーロ高が進行し131.87(R1)に到達した場合、買いポジションを全て利食い月末まで「S40」に売り転換します。ただし、その場合は128.96(P)まで押したら売りポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。思惑に反して126.05(S1)以下のユーロ安となった場合、また売り転換した後に134.79(R2)以上のユーロ高となった場合には、運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。

?当レポートでは10月方向転換後の「B40」を1万通貨最大ポジション数10で継続運用中です。



●ポンド円

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10月のレンジ=始値148.25、高値149.51、安値142.78、終値144.19

?10月のポンド円は月前半は上値も重たいものの思いのほか底堅い値動きとなりましたが、これはテクニカルにユーロ売りポンド買いの動きがかなり強かったことが主要因であると考えられます。しかし、ユーロポンドの安値圏がテクニカルなターゲットとも一致したこと、またブレグジットの協議が難航しハードブレグジット(EUとの合意無き離脱)の懸念が依然として高いことから、欧州の悪材料も重なってポンドは下げる流れとなりました。

?10月は「S50」で運用開始しましたが、月末が近づいた26日にS1に到達したことで売りポジションをすべて利食い「B50」へと買い転換しています。11月の戦略も10月の方向転換したポジションと同方向の買いであるため、既存のポジションを維持したままでの継続運用となります。既存のポジションは1単位、1,920円の含み損となっていますが、上昇局面での売り直しを待つこととなります。また、10月の確定損益は157,697円の利益となりました。

?ゾーンの組み合わせ(黄色)=10月終値ゾーン3、11月始値ゾーン3

?3で引けて3で始まるパターンは、もみあいを想定した押し目「買い」の逆張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Bタイプ」、11月も「B50」がおすすめ戦略となります。

?ポンド高が進行し146.86(R1)に到達した場合、買いポジションを全て利食い月末まで「S50」に売り転換します。ただし、その場合は145.49(P)まで押したら売りポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。思惑に反して142.13(S1)以下のポンド安となった場合、また売り転換した後に152.22(R2)以上のポンド高となった場合には、運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。

?当レポートでは10月に転換した「B50」を1万通貨単位、最大ポジション数10で継続運用しています。



●豪ドル円

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10月のレンジ=始値82.15、高値82.48、安値78.57、終値79.91

?10月はドル円と似たような値動きを辿りました。月初こそ買いが先行したものの世界の主要株価指数が下げる動きとともにリスクオフの動きとなりました。米中貿易摩擦から中国の株価指数も懸念材料ではあるのですが、豪ドルは前月9月の安値圏での買いが根強く上旬と下旬に何度か試しても抜けられずに反発しています。引き続き豪ドルはレンジの中でのもみあいと考える向きが多い中でテクニカルなサポートが明確に効いていたと言えます。

?10月はSタイプを考え「S20」で運用開始しましたが、上記の通り早々にS1に到達したことで「B20」にポジションを転換させ、その後は月末まで運用を続けています。11月の戦略も10月の方向転換したポジションと同方向の買いであるため、既存のポジションを維持したままでの継続運用です。既存ポジションは2単位、944円の含み損となっていますが、上昇局面での売り直しを待つこととなります。また、10月の確定損益は132,031円の利益となりました。

?ゾーンの組み合わせ(黄色)=10月終値ゾーン3、11月始値ゾーン3

?3で引けて3で始まるパターンは、もみあいを想定した押し目「買い」の逆張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Bタイプ」、11月も方向転換後の「B20」がおすすめ戦略となります。

?豪ドル高が進行し82.27(R1)に到達した場合、買いポジションを全て利食い月末まで「S20」に買い転換します。ただし、その場合は80.32(P)まで押したら売りポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。また、思惑に反して78.36(S1)以下の豪ドル安となった場合、また売り転換した後に84.23(R2)以上の豪ドル高となった場合には、運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。

?当レポートでは10月に転換した「B20」を1万通貨単位、最大ポジション数10で継続運用しています。



●ユーロドル

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10月のレンジ=始値1.1617、高値1.1625、安値1.1302、終値1.1314

?10月のユーロは、ユーロを取り囲む悪材料(ブレグジット、イタリア予算、ドイツ地方選)が揃いすぎたこともあって、月初から一貫してユーロが弱い展開となりました。中旬にはいったん株安、ドル安の動きから戻す動きも見られましたが、その後はユーロ売りが再開、安値の1.1302は8月安値1.1301とほぼ同じで、当時トランプ大統領がユーロ安けん制発言を行ったことから、そろそろ警戒感も出てきます。しかし、1.1300を割り込むとストップオーダーも出てくることが予想され、11月も引き続きユーロの上値が抑えられやすい流れでのスタートです。

?10月の戦略は「B40」でしたが、早々にS1に到達したため運用STOPとして、月末まで既存ポジションのみでの運用としていました。しかし、10月の終値がゾーン1となり、11月は方向が異なるため、既存ポジションは決済しました。この決済分も含めて10月の確定損益は10,743円の損失となっています。

?ゾーンの組み合わせ(黄色)=10月終値ゾーン1、11月始値ゾーン3

?1で引けて3で始まるパターンは、トレンドの継続を考えての「売り」の順張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Sタイプ」、11月は「S40」がおすすめ戦略となります。

?ユーロ安が進行し1.1091(R2)に到達した場合(S1とPの中値1.1332より下の1.1312の始値となったため、ひとつ下の水準を選択)、売りポジションを全て利食い月末まで「B40」に売り転換します。ただし、その場合は1.1252(S1、同様にひとつシフト)まで戻したら売りポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。思惑に反して1.1575(R1)以上のユーロ高となった場合、また買い転換した後に1.0930(S3、表示されていないが等間隔で計算可能)以下のユーロ安となった場合には、月末まで既存ポジションのみの運用とします。

?当レポートでは1万通貨を1.13392から「S40」、最大ポジション数10で運用開始しています。



【参考】

フィボナッチ・ピボットをもっと詳しく

◆山中康司の確率を味方につけるループイフダン戦略とは?

ピボットをもっと詳しく

◆テクニカル解説集 ピボット|アイネット証券



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著者プロフィール
山中康司
山中康司
1982年アメリカ銀行入行、1989年バイスプレジデント、1993年プロプライエタリー・マネージャー。1997年日興証券入社、1999年日興シティ信託銀行為替資金部次長。2002年アセンダント社設立・取締役。テクニカル分析と独自のサイクル分析を融合させたトレンド分析には定評がある。ループイフダン関連書籍『マンガでわかる FXの新常識ループ・イフダンでらくらく稼ぐ』を監修。