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2018/09/03
シストレ活用事例

山中康司のループイフダン戦略レポート(2018年9月号①)

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ループイフダン「2018年9月の戦略」

説明中に出て来る各レートは、斜線部分の「黄緑のライン」のレートとその上下の「ピンクのライン」のレートです。ピボット「緑点線のライン」(P)を中心に、上側の黄緑のラインを(R1)、上側のピンクのラインを(R2)と示し、下側の黄緑のラインを(S1)、下側のピンクのラインを(S2)と示しています。レートが見難い位置もありますが、すべて等間隔となっていますので簡単に計算できると思います。

また、それぞれの月においてS2以下がゾーン1、S2〜S1がゾーン2、S1〜Pがゾーン3、P〜R1がゾーン4、R1〜R2がゾーン5、R2以上がゾーン6を示しています。

(詳細は『確率を味方につけるループイフダン戦略』をご参照ください。)



●ドル円

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8月のレンジ=始値111.84、高値112.15、安値109.78、終値111.05

?8月も米国発の貿易摩擦問題がリスクオフを招いて円高に動くという流れが21日まで続きました。21日には月間安値となる109円台を一時見たものの、110円の大台割れではまだまだドル買いオーダーが残っていたこと、また突っ込んで売った向きのストップオーダーがきっかけとなり111円台後半まで戻したものの、アルゼンチンペソ急落の動きが新興国通貨、そしてクロス円全般へと広がり111円近くへと押しての引けとなりました。

?8月は売り戦略で「S25」でスタートしたものの、S1まで到達したことで「B25」に転換、更にその後「P」に戻したことですべてのポジションを閉じての月末クローズを迎えました。8月の確定損益は77,455円の利益となっています。

?ゾーンの組み合わせ(黄色)=8月終値ゾーン3、9月始値ゾーン4

?3で引けて4で始まるパターンは、もみあいを想定した戻り「売り」の逆張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Sタイプ」、9月は「S25」がおすすめ戦略となります。

?ドル安が進み109.80(S1)に到達した場合、いったん売りポジションを全て利食い、月末まで「B25」に買い転換することとします。ただし、その場合は110.99(P)まで戻したら買いポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。思惑に反して112.18(R1)以下のドル高となった場合には運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。また買い転換した後に108.61(S2)以下のドル安となった場合も、運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。

?当レポートでは1万通貨を110.914から「S25」、最大ポジション数10で開始しています。



●ユーロ円

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8月のレンジ=始値130.71、高値131.11、安値124.91、終値128.83

?8月上旬は中間レポートに書きましたがポンド安の動きとECBによる欧州金融機関のトルコ資産に対する懸念発言がユーロを急落させる結果となりました。その後はトランプ大統領の欧州が通貨安誘導をしているとした発言で一気に買い戻され、月初の高値に並んだ後にやや押しての引けとなりました。

?ユーロ円は「S25」でスタートしましたが、S1で「B25」へと買い転換してからの下げがきつくS2に到達した時点で既存ポジションのみを凍結して様子見となりました。大きく下げたことで不安を感じられる方も多かったようで、先月は15日時点での残りポジション5万通貨の建値も示しました。幸い後半の反騰ですべて利食いとなったことで、すべて利食いサイドで終わっています。8月の確定損益は46,842円の利益となっています。

?ゾーンの組み合わせ(黄色)=8月終値ゾーン3、9月始値ゾーン4

?3で引けて4で始まるパターンは、もみあいを想定した戻り「売り」の逆張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Sタイプ」、9月は「S40」がおすすめ戦略となります。

?ユーロ安が進行し125.18(S1)に到達した場合、売りポジションを全て利食い月末まで「B40」に買い転換します。ただし、その場合は128.28(P)まで戻したら買いポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。思惑に反して131.38(R1)以上のユーロ高となった場合、また買い転換した後に122.08(S2)以下のユーロ安となった場合には、運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。

?当レポートでは1万通貨を128.772から「S40」、最大ポジション数10で開始しています。



●ポンド円

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8月のレンジ=始値146.70、高値147.15、安値139.90、終値143.84

?8月のポンド円はユーロ円同様に月前半に大きく下げる動きを見せました。特にブレグジット協議の進展が遅れていることによるポンド売りが欧州通貨安の原因でしたから、ポンド円の下げは大きいものがありました。月中レポートを書いた8月15日が底値で、その後は反転上昇。後半はユーロの買い戻しが原動力となり30日には145円台半ばを回復する動きとなりました。

?8月は「B50」で運用開始しましたが、すぐにS1に到達したことで既存ポジションのみを凍結して月末までの様子見となりましたが、さらにその後も続落したことで残っていたポジション(4単位)がすべて損切り設定(5円のストップ)に引っかかったことは月中レポートに書いた通りです。8月の確定損益は変わらず、194,950円の確定損失です。

?ゾーンの組み合わせ(黄色)=8月終値ゾーン2、9月始値ゾーン3

?2で引けて3で始まるパターンは、もみあいを想定した押し目「買い」の逆張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Bタイプ」、9月は「B50」がおすすめ戦略となります。

?ポンド高が進行し147.25(R1)に到達した場合、買いポジションを全て利食い月末まで「S50」に売り転換します。ただし、その場合は143.63(P)まで戻したら買いポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。思惑に反して140.00(S1)以下のポンド安となった場合、また売り転換した後に150.87(R2)以上のポンド高となった場合には、運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。

?当レポートでは1万通貨を143.434から「B50」、最大ポジション数10で開始しています。



●豪ドル円

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8月のレンジ=始値81.87、高値83.93、安値80.99、終値83.05

?8月前半は他のクロス円同様にリスクオフの動きから豪ドル円もまた売りが先行しました。8月の月中レポート執筆時点でいったん安値をつけたあとに月末に向けて買い戻される動きはほぼ同様でしたが、米中間の貿易摩擦激化が豪州から中国への輸出を阻害する要因と考えられたことと、新興国通貨売りの煽りを受けた売りから79.64レベルまで安値を切り下げての月末クローズとなりました。

?8月はSタイプを考え「S20」で運用開始しましたが、S1まで到達したことで「B20」へと転換しています。月末にS2まで到達したことで月中ならば運用STOPなのですが、9月の始値によるおすすめポジションが「B25」となったことから、そのまま継続運用とすることとしました。8月の月中取引における確定損益は103,119円の利益となっています。(含み損は後述)

?ゾーンの組み合わせ(黄色)=8月終値ゾーン2、9月始値ゾーン3

?2で引けて3で始まるパターンは、もみあいを想定した押し目「買い」の逆張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Bタイプ」、もみあい前提なので9月は「B20」がおすすめ戦略となります。

?豪ドル高が進行し82.61(R1)に到達した場合、買いポジションを全て利食い月末まで「S20」に売り転換します。ただし、その場合は80.87(P)まで押したら売りポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。また、思惑に反して77.38(S2)以下の豪ドル安となった場合、また売り転換した後に84.35(R2)以上の豪ドル高となった場合には、運用STOPとして月末まで既存ポジションのみの運用とします。なお、今月は始値がS1に近いことから運用STOPとする水準をS2としています。

?当レポートでは8月の転換ポジションである「B20」をそのまま継続運用とします。9月3日時点でのポジションは10単位、72,426円の含み損となっていますが、上昇局面での売り直しを待っている状態となっています。

?今月から新たに始められる方は今月の各水準を参考に、8月から始めている方は「B20」をそのまま継続運用ということになりますが、「S20」に転換する水準等は新規の方同様、9月の各水準を使ってください。



●ユーロドル

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8月のレンジ=始値1.1688、高値1.1694、安値1.1301、終値1.1601

?8月のユーロはなかなか波乱が大きく、前半は大幅安、後半は大幅高でまさかの月中高値更新と激しい動きを見せました。前半の下げはブレグジット協議の遅れから来るポンド安とECBによるトルコ建て資産に対する懸念発言がユーロ安材料となりましたが、後者についてはECBが特に懸念発言を言わなければトルコリラ急落もユーロ安も無かった可能性もあるわけで、どうも自分で自分の足を撃ってしまったパターンに思えます。後半はトランプ大統領による欧州通貨安誘導の発言で急反発パターンとなりました。

?8月の戦略は「B40」でしたが、早々に運用STOPとなり月中レポートの段階では3万単位のポジションの戻り売りを待っている状態でした。月後半の反騰でこれら3単位のポジションは利食いとなり月間の確定損益は62,394円の損失で終わりました。

?ゾーンの組み合わせ(黄色)=8月終値ゾーン3、9月始値ゾーン4

?3で引けて4で始まるパターンは、もみあいを想定した戻り「売り」の逆張り戦略がメインシナリオです。タイプとしては「Sタイプ」、9月は「S40」がおすすめ戦略となります。

?ユーロ安が進行し1.1328(S1)に到達した場合、売りポジションを全て利食い月末まで「B40」に買い転換します。ただし、その場合は1.1545(P)まで戻したら買いポジションを全て利食い月末までポジションは持ちません。思惑に反して1.1761(R1)以上のユーロ高となった場合、また買い転換した後に1.1113(S2)以上のユーロ安となった場合には、月末まで既存ポジションのみの運用とします。

?当レポートでは1万通貨を1.16048から「S40」、最大ポジション数10で開始しています。



【参考】

フィボナッチ・ピボットをもっと詳しく

◆山中康司の確率を味方につけるループイフダン戦略とは?

ピボットをもっと詳しく

◆テクニカル解説集 ピボット|アイネット証券

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著者プロフィール
山中康司
山中康司
1982年アメリカ銀行入行、1989年バイスプレジデント、1993年プロプライエタリー・マネージャー。1997年日興証券入社、1999年日興シティ信託銀行為替資金部次長。2002年アセンダント社設立・取締役。テクニカル分析と独自のサイクル分析を融合させたトレンド分析には定評がある。ループイフダン関連書籍『マンガでわかる FXの新常識ループ・イフダンでらくらく稼ぐ』を監修。