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ファンダメンタルズとは経済指標や要人発言?いえ、それは大きな間違いです

FXの相場分析では、ファンダメンタルズとテクニカルを重視するべきとされています。
では、1つ目のファンダメンタルズとは何のことでしょうか。
多くの投資家は、経済指標や要人発言など、その他としては相場に影響を与えそうなニュースなどのことだと思っているかもしれません。
実はこれ、大きな間違いです。
ファンダメンタルズの本質を知ることでFXの相場分析の精度は向上します。
今回は、ファンダメンタルズに対して多くの人が持っている間違った認識と、ファンダメンタルズの本質について解説します。
1.ファンダメンタルの直訳は「根本」「基本」「原理」
ファンダメンタルとは、「根本」「基本」「原理」などを意味する言葉です。複数のファンダメンタルな要因が相場に影響を及ぼすため、一般的には複数形のファンダメンタルズという言葉が用いられています。
実際に相場分析をする際にも複数のファンダメンタル要因を横断的に分析するため、ファンダメンタルズ分析といいます。
冒頭に述べたように、FX用語としてのファンダメンタルズを考えた時、多くの人は経済指標や要人発言のことを指していると理解しているのではないでしょうか。
これは個人投資家だけでなく、アナリストと呼ばれるようなプロの人たちであっても、多くの人が同様の理解をしているように思えます。
しかしこれは、間違いです。
経済指標や要人発言はその国の根本や基本、原理を示しているわけではありません。
あくまでもその時点で投資家が注目している情報のひとつに過ぎず、それだけでは「ファンダメンタルズ」とは言えないのです。
つまり、多くの投資家がファンダメンタルズだと思っている情報だけを追いかけても、FXで利益を出せるとは限りません。その理由は、2つあります。
1つは、こうした情報がニュースとして流れた時点ですでに新しくはなく、相場に織り込まれているケースが大半だからです。
仮にニュースが出た直後にそれをもとにトレードをしようと思っても、機関投資家やヘッジファンドといった大口投資家に太刀打ちするのは難しいでしょう。
もう1つは、要人発言が一貫しているとは限らないからです。
要人とはいえ一人の人間であり、すべてが公式なコメントであるわけではありません。
そのため、要人発言は状況や聞き方によってコロコロ変わるため、それをもとにトレードをするのも、コロコロ変わる情報に振り回される可能性が高いでしょう。
2.ファンダメンタルズの本質は「金利」「信用」「市場テーマ」
多くの人が誤解しているファンダメンタルズですが、それではどう理解するのが正解なのでしょうか。私は、「金利」「信用」「市場テーマ」がファンダメンタルズの本質であると説いています。
1つ目の「金利」は、紀元前数千年ごろからすでにその概念があったことが分かっています。
貨幣経済が成り立つのに伴って金利や利息、利子といった概念が生まれています。今も金利は資本主義の根幹を成す、きわめて重要なファンダメンタル要因です。
2つ目の「信用」も、その国に投資しても良いかどうかを判断するための重要な材料となるため、その国の根本(つまりファンダメンタル)を示しています。
格付け会社があるのも、投資対象としてどれだけリスクがあるのかを知るために、第三者的な立場による評価へのニーズがあるからです。
信用については主観的な部分もあるため、それぞれの投資家が適格だと判断すれば良いのですが、重要なのは多くの投資家がその国の信用・信認を考慮して投資行動をとっていることです。多くの投資家が動く方向に相場も動くため、信用も重要なファンダメンタルです。
そして3つ目は、「市場テーマ」です。市場テーマはそれぞれの時代、時期においてさまざまですが、金融市場全体に大きな影響を与える点で共通しています。
2026年3月時点であれば「イラン情勢」や「高市トレード」などでしょう。実際に為替市場にも多大な影響を及ぼしており、相場分析において素通りできないものばかりです。
3.誤ったファンダメンタルズ認識から正しい戦略は生まれない
ファンダメンタルズに関する正しい理解について解説しましたが、多くの方は「これまで認識していたことと違う」と感じたのではないでしょうか。
すでに述べたように、プロであるアナリストやストラテジストであっても、経済指標や要人発言ばかりをファンダメンタルズだと認識しているため、無理もありません。
プロのアナリストやストラテジストであっても、その人がファンダメンタルズを誤解していれば、その人が示す相場分析も誤ったものになる可能性大です。
名のあるアナリストの相場分析が当たらないと感じることは多いと思いますが、そこにはこうした理由があるのです。
ファンダメンタルズへの理解は、プロでなくてもできます。金利と信用、そして市場テーマ。この3つを意識することにより、その国の通貨の今後が見えてくるようになります。
スキャルピングなどの短期売買においてはファンダメンタルズがあまり意識されないかもしれませんが、中長期的な投資スタンスだとファンダメンタルズの重要性はとても高くなります。
ドル円について見てみると、日米の金利差や両国の財政への信用度、アベノミクスによる金融緩和といった市場テーマが揃うことで、それまでの円高が是正されて円安基調になりました。
これこそ、ファンダメンタルズによって示現した相場です。
こうした視点でファンダメンタルズ分析をすると、FXの相場分析はまた違ったものになると思います。
【注意事項】
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