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円安・円高はなぜ起きる?金利から読み解く為替のしくみ

目次
ニュースの「呪文」についていけていますか?
テレビやニュースを見ていると、「米国が利上げを決定」「日銀が金融政策の修正を示唆」といった言葉が、毎日のように流れてきます。
その直後には決まって、「円安が進行しました」「為替が大きく動いています」という解説が続きます。
正直なところ、「金利が少し変わっただけで、なぜそこまで騒ぐの?」と感じたことはないでしょうか。
ですが、投資の世界では金利は“国家の通信簿”とも言えるほど重要な指標です。 これを理解しているかどうかで、為替や相場の見え方は大きく変わります。
今回は、できるだけ難しい言葉を使わず、「飲食店の人気投票」という身近な例えを使って、 金利と為替、そしてスワップポイントの関係を整理していきます。
1. 通貨は「飲食店」、金利は「ポイント還元率」
世界には、ドル・円・ユーロなど、さまざまな通貨があります。
これらを街に並ぶ飲食店だと思ってみてください。
私たち投資家は「今日はどのお店で食事をしようか」と迷っているお客さんです。
なぜ、ある通貨にお金が集まるのか?
仮に、次の2店舗があったとします。
・人気店A(米ドル):今なら支払額の5%をポイント還元!
・老舗店B(日本円):長らく還元率ほぼゼロでしたが、0.2%まで引き上げました
日本は長年、超低金利が続いてきました。
2024年以降「金利のある世界」に戻ったとはいえ、依然として米国の金利は4〜5%台と高水準です。
あなたがお客さんなら、どちらのお店にお金を預けたいでしょうか。
多くの人が「やはり還元率の高い店を選ぶ」と感じるはずです。
お金は「高いところ」へ流れる

これが金利差によって円安・ドル高が起きる基本構造の正体です。
お金は金利(還元率)の低い場所から、高い場所へながれやすい性質を持っています。
日本の金利が少し上がっても、海外との金利差が大きい限り、円安圧力は残りやすい。
これが「構造的な円安」と言われる理由です。
円安=悪、円高=良い…とは限らない
為替の話になると、「円安は悪い」「円高は良い」と単純に語られがちですが、実際はそうではありません。
●円安:輸出企業には追い風、輸入物価は上昇しやすい
●円高:輸入物価は落ち着くが、輸出企業の利益は圧迫されやすい
重要なのは、「どの立場の人にとって」「どの局面なのか」という視点です。
為替は善悪ではなく、影響の出方が違う現象として捉える必要があります。
2. 為替を動かす「店長」の判断

では、この「ポイント還元率(金利)」を決めているのは誰でしょうか。
答えは、各国の中央銀行です(日本なら日銀、米国ならFRB)。
中央銀行は、飲食店で言えば店長のような存在。
店の混雑具合=景気を見ながら、金利を調整しています。
ケース① 店が混みすぎている時(インフレ)
お客さんが殺到し、値段がどんどん上がる状態。
これがインフレです。
この場合、店長は「これ以上人が来ると困る」と考え、金利を上げて熱を冷まそうとします。
ケース② 店がガラガラな時(不景気)
逆に客足が遠のくと、「なんとか人を呼び戻したい」と考え、金利を下げてお金を使いやすくします。
為替は「未来の方針」を先読みする
為替市場は、「今どうか」だけでなく「これからどうなりそうか」 を織り込んで動きます。
ニュースで金利の話が出たら、「店長が景気をどう調整しようとしているのか」という視点で見ると理解しやすくなります。
3.「寝て待つ」収益?スワップポイントの仕組み

金利の高い通貨を持つメリットは、為替差益だけではありません。
FXには、スワップポイントという仕組みがあります。
スワップポイントとは?
簡単に言えば、2国間の金利差を日々調整する仕組みです。
低金利通貨(円など)を売って、より金利が高い通貨(米ドル、メキシコペソなど)を買うと、ポジションを保有しているだけでスワップポイントが発生します。
これは、株で言えば「配当金」、不動産投資で言えば「家賃収入」に近いイメージです。
※スワップポイントは固定ではなく、受取りが支払いに変わる可能性もあります。
注意点:「スワップ=放置で安全」とは限らない
スワップポイントは魅力的ですが、
●通貨の急変
●金融政策の転換
●高金利通貨特有のリスク
といった要因で、収益構造が変わることがあります。
「毎日もらえるから安心」という考え方は危険で、為替変動とセットで考えることが不可欠です。
4. 為替変動という「不安」とどう向き合うか
「でも、円高になったら意味がないのでは?」そう感じるのは自然な反応です。
確かに、スワップポイントを受け取れても為替差損が大きければ、トータルで損益がマイナスになる可能性は十分にあります。
感情を排する「仕組み」という考え方

ここで一つの選択肢となるのが自動売買という考え方です。
FX自動売買システム「ループイフダン」のようなリピート系自動売買では、あらかじめ決めたルールに基づき、
・相場が下がる→安く買う
・相場が上がる→利益確定
・動かない→スワップポイントが積み上がる
といった取引を淡々と行います。
ただし、自動売買がすべての人に向いているわけではありません。
短期売買を好む人、自分で相場分析をして判断したい人には別の選択肢もあります。
重要なのは、相場を当てることではなく感情に左右されにくい運用環境を作ることです。
5.【まとめ】「価格」より「背景」を見る視点を持とう
・金利はお金を引き寄せる磁石
・為替は中央銀行の意図を移す鏡
・スワップポイントは時間を味方につける仕組み
「1ドル=〇円」
「金利が〇%に上がった」
数字だけを追うのではなく、その裏にある金利というエンジン音に耳を傾けてみてください。
こうした背景を理解すると相場は、少しずつ整理されて見えてくるはずです。
円安は続くのか?当てに行かないFXとの向き合い方
日本の金利が上がると、スワップポイントは減りますか?
理論上は減る可能性があります。
基本スワップポイントは2国間の金利差で決まるため、日本の金利が上がり、相手国の金利が変わらなければ差は縮小します。 ただし、依然として海外との差は大きく「差を見る」視点が重要です。
スワップポイントだけで生活できますか?
相応の資金とリスク管理が必要です。
為替変動リスクがあるため、生活のすべてを依存するのではなく、補助的な収益源として考えるのが現実的です。
円安はこれからも続きますか?
期待される回答ではないと思いますが、未来は誰にもわかりません。
ただし、金利差が大きい状況では円安圧力がかかりやすいのは事実です。方向性を当てにいくより、どちらにも対応できる資金管理と仕組みを整えることが重要です。
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