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感情で動かないという選択肢──徳川家康に学ぶ投資の考え方

目次
なぜ人は「動かなくていい場面」で動いてしまうのか
相場が急に動いたとき、ニュースで不安を煽る言葉を見たとき、SNSで「今がチャンス」という声があふれたとき。
頭では「落ち着いたほうがいい」と分かっているのに、なぜか手が動いてしまう。
投資をしていると、誰もが一度は経験する感覚ではないでしょうか。
これは意志が弱いからでも、知識が足りないからでもありません。
人間の脳は本来、「考えるより先に反応する」ようにできています。
危険を察知したら逃げる、機会がありそうなら飛びつく。
生存には有利だったこの仕組みが、投資の世界では裏目に出るのです。
実はこの構造を、はるか昔に理解し、「感情で動かない選択」を徹底した人物がいました。
それが、戦国時代を生き抜いた徳川家康です。
1. 徳川家康は「戦わない武将」だった
戦国武将と聞くと、勇猛果敢に戦場を駆ける姿を想像する人が多いでしょう。しかし家康は、そのイメージとは真逆の人物でした。
若い頃の家康は、強いとは言えない存在でした。今川・織田・武田という強大な勢力に挟まれ、人質として過ごした時代も長くあります。
有名な三方ヶ原の戦いでは、武田信玄に大敗し、命からがら逃げ延びました。
普通なら、屈辱を晴らそうと再戦を挑むところです。
しかし家康は違いました。
敗北を「なかったこと」にせず、感情的な反撃もせず、ただ状況を観察し続けたのです。
結果としてどうなったか。
武田は内部から崩れ、織田は本能寺で倒れ、最終的に動かない男が天下を手にしました。
ここで重要なのは、家康が「何もしなかった」のではなく、動くべきでない時に、動かなかったという点です。
2. 投資でも起きている「同じ失敗」

この構造は、投資の世界でもまったく同じです。
相場が急落すると
- 「このまま下がり続けたらどうしよう」
- 「一度逃げたほうがいいかもしれない」
と不安になります。
逆に急騰すると
- 「今入らないと置いていかれる」
- 「みんな儲けているのに、自分だけ何もしていない」
という焦りが生まれます。
どちらも、状況が自分を動かしている状態です。 判断の主導権が、自分の外にあります。
家康が最も警戒していたのも、まさにこの状態でした。
敵が強そうに見えるときほど、 周囲が騒がしいときほど、「自分の判断軸」を手放しませんでした。
投資においても、 一番の敵は相場ではなく、相場に反応してしまう自分自身なのです。
3.「待つ」のではなく「判断を保留する」

ここで誤解しやすいのが、感情で動かない=何もしないという考え方です。
徳川家康は、何も考えずに耐えていたわけではありません。
彼は常に、情報を集め、情勢を読み、「動くなら、ここだ」というポイントを見極めていました。
投資でも同じです。
- 相場が荒れているとき
- 判断材料が揃っていないとき
- 感情が強く揺れているとき
この状態で無理に行動する必要はありません。
判断を「先送り」にすることも、立派な戦略です。
実際、長期で資産形成を続けている人ほど、
- 取引回数は少なく
- 相場を見ない時間が長い
という傾向があります。
動いていないように見えて、実は無駄な行動を排除しているだけなのです。
4. 人は「感情を抑える」のが苦手な生き物
とはいえ「感情で動かないようにしよう」と決意しても、それを続けるのは簡単ではありません。
脳は、
- 不安を感じると解消したくなる
- 期待を感じると行動したくなる
という性質を持っています。
これは性格の問題ではなく、生理的な仕組みです。
徳川家康も人間でした。ただし彼は、感情に頼らない仕組みを周囲に作っていました。
側近に意見を言わせる。
即断を避ける制度を作る。
一人で決めない構造を整える。
投資でも、同じ発想が使えます。
5.投資における「仕組み化」という選択

感情に左右されやすいなら、感情が入りにくい環境を作る。
これは、弱さを克服するのではなく、弱さを前提に設計するという考え方です。
例えば、一定のルールに基づいて売買を繰り返す弊社の「ループイフダン」のような自動売買は、この発想に近いものがあります。
相場が下がれば買う。
上がれば利益を確定する。
条件に当てはまらなければ、何もしない。
人間なら迷ってしまう場面でも、システムは淡々と判断を実行します。
もちろん、万能ではありません。
相場状況によっては損失が出ることもあります。
しかし少なくとも、「不安だから」「怖いから」「今じゃない気がするから」といった感情的な理由で判断が歪むことはありません。
これは、家康が感情ではなく状況を見て判断した姿勢と、よく似ていると言えるでしょう。
6. 感情を排除することが「余裕」を生む

面白いのは、感情で動かなくなると、結果だけでなく生活も変わる点です。
- 相場を常に気にしなくなる。
- ニュースに振り回されなくなる。
- 短期の損益で一喜一憂しなくなる。
これは、「勝とうと力んでいる」状態から、「続けられる状態」へ移行した証拠です。
徳川家康が天下を取ったのも、一度の勝利ではなく、長く生き残ることを選び続けた結果でした。
投資でも大きく当てることより退場しないことのほうが、はるかに重要です。
7.【まとめ】感情で動かないという“現実的な強さ”
徳川家康が教えてくれるのは、「待つこと」そのものではありません。
- 感情が高ぶる場面ほど、判断を急がない
- 自分の弱さを理解し、仕組みで補う
- 短期の勝敗より、長期で生き残ることを選ぶ
これは、戦国時代でも、現代の投資でも変わらない原理です。
相場に勝とうとしなくていい。
感情に勝とうとしなくていい。
ただ、感情で動かないという選択肢を持つこと。
それだけで、投資との向き合い方は、驚くほど穏やかで現実的なものになるはずです。
トレードで感情に振り回されないためのQ&A
感情を完全に排除するのは無理では?
その通りです。大切なのは排除ではなく、影響を減らすことです。
人は感情を持つ生き物なので、感じなくなることはありません。
判断の場面に感情が入り込みにくい環境を作ることが現実的な対策です。
自動売買は初心者でも使えますか?
設定内容を理解した上で使うことが重要です。
自動売買は魔法の道具ではありませんが、感情的な判断を減らす手段としては有効な場合があります。
仕組みを理解せずに任せきりにするのは避けましょう。
結局、裁量トレードは向いていないのでしょうか?
向き・不向きがあります。
感情をコントロールできる人もいますし、仕組みに任せたほうが安定する人もいます。
大切なのは「自分に合う形」を選ぶことです。
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