このエリアにHTML要素を追加する
相場の動きは誰にも分かりません【鹿子木健】
相場がこれからどう動くのかを予想する人は多いと思います。しかし、相場が将来どう動くのかを完全に予測できる人はいません。
相場がどう動くのかが分からないからこそ、本当に重要なのは相場が動いた後にどうするのかです。
今回は、相場を予想することについて解説していきます。
1.相場の動きは分からないのが当たり前
トレードで稼ぐためには、相場が上がるか下がるかを予想する必要があると考えている人は多いと思います。しかし、それは間違いです。
基本的に相場の動きは誰にも分かりません。将来の為替や株価が上がるか下がるかを予想しているアナリストや経済評論家などはいますが、彼らの予想が100%当たるわけではありません。むしろ、外している人や後付けで解説している人の方が多いと思います。
機関投資家、ヘッジファンド、個人投資家でも相場の動きを完璧に読むことは不可能です。仮に100%読めるのであれば100%勝てるはずですが、世界的に有名な投資家であるウォーレン・バフェット氏でも損失を出すことはあります。つまり、相場の動きは誰にも読めないのです。
もちろん、ある程度は予測することは可能ですが、そもそも相場予想はトレードの勝敗にはあまり関係ありません。
予想が外れても利益になることはありますし、予想が当たっても損失になることもあるからです。
トレードは相場を予想すれば勝てるわけではないということを理解しましょう。
2.動く前ではなく、動いた後が重要
相場の動きは誰にも分かりません。だからこそ、動く前のことを考えるのではなく、相場が動いた後にどう取引していくかを決めておくのが大切です。
例えば、5分後に上昇すると予想して買いエントリーし、見事に当たったとします。しかし、どこまで上昇したら利益確定をするのかを考えていないと、どこで利益確定しようか悩んでいるうちに反転してしまい、予想は当たったけど損失になってしまったということになります。
反対に、予想を外して買いエントリー後に相場が下落したとしても、すぐに買いポジションを損切りし、新規に売りエントリーをする「ドテン」をして、利益を獲得できたというケースもあります。
相場の動きが分からないからこそ、勝率100%はあり得ません。100%勝てるわけではないからこそ、取れるところでしっかりと利益を獲得し、できるだけ傷が浅くなるように損切りをすることがトレードで利益を出し続けるために重要なことです。
相場がこれからどう動くかを考えるよりも、動いた相場にどう対応していくのかを考える方が大切だと私は思います。
3.分かった気持ちになるのは危険
相場を予想する人にありがちなのが、相場を分かったつもりになることです。これは致命的なリスクを背負うことに繋がります。
相場を分かったつもりの人は「これからは上昇するはずだ」「これからは下落するはずだ」という思い込みが強く、予想とは違う方向に動いても自分の間違いを認められずに損切りの機会を失いやすくなります。
また、買うべき場面で売りにこだわり、売るべき場面なのに買いにこだわってしまうことにもつながります。
繰り返しますが、相場の動きは誰にも分かりません。「自分は相場の動きが分かる」という思い込みは、トレードにおいては命取りになることをしっかりと理解しておきましょう。
【注意事項】
- 本レポートは筆者の主観及び経験に基づき執筆されており、内容の正確性や完全性を保証するものではありません。筆者及び株式会社アイネット証券は、本レポートの利用あるいは取引により生ずるいかなる損害の責任を負うものではありません。
- 本レポートはあくまでも参考情報であり、筆者及び株式会社アイネット証券は、為替やいかなる金融商品の売買を勧めるものではありません。取引を行う際はリスクを熟知した上、完全なる自己責任において行ってください。
- 当コラムにてループイフダンの実績を紹介する際に使われている「年利」は元金に対する年間の利益率を指しており、金利や利息を指すものではありません。
- 筆者及び株式会社アイネット証券の許可無く当レポートの全部もしくは一部の転送、複製、転用、検索可能システムへの保存はご遠慮ください。