このエリアにHTML要素を追加する
投資をギャンブルにするかはあなた次第です【鹿子木健】

昨今はSNSなどで投資についての情報発信をしている人が多くなりましたが、その中で「投資はギャンブルではない」と言って投資を勧める人も増えてきています。
しかし、本当に投資はギャンブルではないと理解している人は何人いるのでしょうか。
今回は、投資がギャンブルであるか否かについて考えていきましょう。
1.耳障りのいい「投資はギャンブルではない」という言葉
よく「投資はギャンブルではない」と言っている人がいます。書籍やSNS、YouTubeなどでも「金融リテラシーのない人は投資をギャンブルと考えている」「投資がギャンブルという誤解を正したい」という言葉を、おそらくどこかで聞くと思います。
しかし、投資はなぜギャンブルではないのかを本当に理解できているのでしょうか。
「投資はギャンブルではない」という言葉は非常に耳障りがいいです。競馬や競艇、オートレースをやっていると言えばギャンブラーとしてマイナスイメージがありますが、投資であれば「ギャンブルだ」と言う人に「投資はギャンブルではない」と言い返すことができるからです。
だからこそ、受け売りだけで「投資はギャンブルではない」と思っているだけかもしれません。
投資がギャンブルなのか、そうではないのかは自分自身で考える必要があります。
2.はたして投資はギャンブルなのか
「投資はギャンブルではない」と力説する人ほど投資とギャンブルの違いを理解していない場合があります。
例えば、株式投資がギャンブルではないと思っている人の中には、購入した株の株価が半値や10分の1になっても、「これから絶対に上がる」「いつか株価は戻る」と、何の根拠もなく塩漬けにしているかもしれません。
確かに、株価が戻る可能性はあります。例えば、2024年2月時点の日経平均はバブル期以来34年ぶりの高値更新をしています。しかし、これは後から見ればそうなっているだけです。
将来的に上昇するか下落するかは誰にも分かりません。相場がどう動くか分からないのに、含み損となっている株式を「いつかは戻るだろう」と保有を続けるのはギャンブルと何が違うのでしょうか。
投資がギャンブルか否かという問いに対して、明確な答えはありません。
何となくのイメージで投資をする人もいれば、テクニカルやファンダメンタルなどの分析方法を駆使し、明確な根拠を持って投資をする人もいます。
ある人にとって投資はギャンブルであり、ある人にとっての投資はギャンブルではないということです。
3.結局、投資をギャンブルにするかは自分次第
「人生はギャンブルか否か」と聞かれたらどう答えますか?
「ギャンブルだ」と答える人もいれば、「ギャンブルではない」と答える人もいると思います。しかし、その問いに明確な答えはないのです。
例えば、起業をする人は銀行から事業のために借金をする場合が多いです。成功するかしないか分からない事業のために借金をするのはギャンブルだと思う人もいれば、成功する可能性が高いという確信をもってやるのであればギャンブルではないと思う人もいるでしょう。
会社員として安定した給料を貰う人もいます。安定した給料を貰っているからギャンブルどころか実に堅実な生き方だと思う人もいれば、終身雇用が崩壊ぎみで、いつ雇用を切られるかも分からない現在の世の中で会社員だけで生きていくのはギャンブルだと思う人もいるかもしれません。
結局のところ、何をもってギャンブルかギャンブルでないかを決めるのは自分次第ということです。そして、ギャンブルが良いか悪いかにも答えはありません。
ギャンブル的な人生を歩むか、堅実な生き方を歩むかは自分の生き方で決まります。そして、ギャンブルのような刺激的な人生を楽しめたという人がいてもいいのです。
それは投資も同じです。投資がギャンブルか否かは大して重要ではありません。ギャンブルのような投資でも、利益を出せているのであればそれでいいのです。
【注意事項】
- 本レポートは筆者の主観及び経験に基づき執筆されており、内容の正確性や完全性を保証するものではありません。筆者及び株式会社アイネット証券は、本レポートの利用あるいは取引により生ずるいかなる損害の責任を負うものではありません。
- 本レポートはあくまでも参考情報であり、筆者及び株式会社アイネット証券は、為替やいかなる金融商品の売買を勧めるものではありません。取引を行う際はリスクを熟知した上、完全なる自己責任において行ってください。
- 当コラムにてループイフダンの実績を紹介する際に使われている「年利」は元金に対する年間の利益率を指しており、金利や利息を指すものではありません。
- 筆者及び株式会社アイネット証券の許可無く当レポートの全部もしくは一部の転送、複製、転用、検索可能システムへの保存はご遠慮ください。