FXを始めて勉強し始めると、

「米国雇用統計って何？」

「GDPって？」

「大統領選と為替って、関係あるの？」といった疑問が湧いてきますよね。

FXではチャート分析やテクニカル分析だけでなく、実体経済や政治動向が値動きに大きく関わってきます。

今回の記事では、FXをしていく上で見逃せない経済指標や政治の話題について解説していきます。

特に政府の要人の発言や重要な経済指標は、為替を大きく動かす要因なので、これらを理解することでより勝率の高いFXトレードができるようになります。

どの経済指標を注視すればいいの？

経済指標といっても、膨大な数があります。

その中で、為替を動かす大きな要因となる経済指標を紹介していきます。

• 雇用統計および失業率
• 各国GDP
• 景気動向指数
• 景況感指数
• 政策金利

これらの統計数値が、為替を動かす大きな要因となります。

統計数値を見る上で大切なのが、統計数値がプラスになった、マイナスになった、ではなく『市場予想と比べて』プラスなのかマイナスなのかが重要である、という点です。

前回統計よりプラスになったけど予想より伸びなかった、となると為替にはマイナス要因になりますし、前回よりマイナスだったとしても予想よりマイナスにならなかった、となると為替にはプラス要因になります。

それでは、各国ごとに経済指標を詳しく見ていきましょう。

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米国GDP

世界最大の経済大国・アメリカのGDP発表は為替を動かす大きな要因となります。

GDPは国内総生産を意味します。

1年間にどれだけの生産活動、消費活動が行われたのかを示す統計数字です。

世界中と輸出入をしており世界経済に大きな影響力を持つアメリカのGDP統計がどうなるかによって、世界経済全体に大きな影響を及ぼします。

そのため、GDPの数値は欠かさず見るようにしましょう。

3ヶ月に一度GDP統計の発表があります。

Yahooファイナンスなどで発表を見ることが出来るので、ニュースは見落とさないようにしましょう。

ちなみにアメリカのGDPの約70%は個人消費で構成されています。

そのため、個人消費を左右する雇用統計や消費者の景況感は、アメリカ経済に大きな影響力をもたらします。

米国雇用統計

米国雇用統計は、文字通りアメリカの1ヶ月の雇用動向を調査した統計数値です。

先程記載したように、アメリカのGDPは個人消費が約70%を占めているので、為替にもたらす影響度の非常に大きい、重要な統計数値となります。

下記のチャートをご覧ください。

2020年11月6日(金)の雇用統計発表直後の米ドル/円の30分足の為替チャートです。

青色は陰線(値下がり)、黄色が陽線(値上がり)です。

11月6日の雇用統計では、雇用数が前月比58万人増加の予想のところ63.8万人、失業率は7.6%予想のところ6.9%と、全体を通して市場予想より良い結果になりました。

発表直後は、売り買いが大きく行われ価格が乱高下しましたが、その後は1時間ほど上昇トレンドになりました。

このように、雇用統計の発表1つで大きな値動きになりますので、トレードを仕掛けるチャンスになります。

雇用統計は、毎月第一金曜日の日本時間21:30(夏時間)か22:30(冬時間)に発表されます。

この統計数値も、トレードをする上では欠かせないので、毎月チェックしましょう。

FOMCによる政策金利

アメリカの中央銀行というべきFRBが開く会合のことで、この会合でアメリカドルの政策金利が発表されます。

政策金利の動向は為替にとって非常に影響度の高い指数になりますので、FOMCのスケジュールと、会議で決定された内容については必ずニュースをチェックするようにしましょう。

アメリカの政策金利の発表がなぜ為替に大きな影響を与えるかというと、アメリカドルは流通量が非常に多い点と、金利が上がるか下がるかで、ドルが売られるか買われるか、大きく変わってくるためです。

必ずしもそうなるわけではないですが、為替においては基本的に高金利の通貨にお金が流れる傾向にあります。

アメリカのように経済的な基盤が非常に強い国は、そもそも安全性が高く評価されており、安全性の高い通貨の金利が高くなれば、アメリカドルにお金が流れる可能性が高くなります。

ドル円でいうと、円安ドル高の傾向になりやすいです。

2020年2月まではアメリカ経済が堅調に推移していたため1.75％で政策金利が推移していましたが、新型コロナウィルスが蔓延してからは、いち早い経済回復を図るために0.25%に据え置かれています。

2020年3月5日に、FOMCが全会一致の決定で0.5%の追加利下げを実施し、急激にドルが売られ、ドル安円高になりました。(下図参照)

このように、政策金利については為替動向に非常に大きな影響をもたらすので、必ずチェックするようにしましょう。

FOMCは1年間に約6週ごとに1回、合計8回開催されます。

ミシガン大学消費者信頼感指数

ミシガン大学消費者信頼感指数とは、ミシガン大学のリサーチセンターが調査した統計で、アメリカの消費者の今後の景況感に関する期待感を調査した指数になります。

アメリカのGDPの70%を個人消費が占めているので、消費者マインドの変化はアメリカ経済の先行きを見るにあたって重要になります。

2020年10月16日23時に発表されたミシガン大学消費者信頼感指数の結果を受けた値動きがこちらのチャートになります。

81.2と、市場予想の80.5を上回り、ドル円相場はプラスの方向に動きました。

毎月10日前後の金曜日に発表されますので、こちらの指標発表の時もトレードチャンスになります。

ECB政策金利発表

ここまでアメリカについて述べましたが、2番目に大きいユーロ圏の動向も要チェックです。

中でも最も重要になる指標が、ECBが発表する政策金利です。

ECBとは欧州中央銀行(European Central Bank)のことです。

ECB政策委員会（役員会6名とユーロ導入国の中央銀行総裁で構成）が金融政策の指針を決定し、約6週間ごとに政策金利が発表されます。

政策金利がなぜ重要なのかは先程述べましたが、ECBの発表においても考え方は同じです。

ただ、2016年以降はゼロ金利が続いている為、特にこのニュースでの為替への影響度は少なくなっています。

そのため、金利の動き自体というよりも、その会合を経てどのような見通しを発表されたのか、という観点からニュースをチェックするようにした方が良いです。

今後、経済成長が続き、ゼロ金利の必要性がなくなってくれば、また新たなニュースとして飛び込むはずなので、金利動向自体はウォッチするようにしましょう。

Ifo景況感指数

Ifo景況感指数は、全ドイツの約9000社を対象とした景気に対するアンケートで、現在の状況と将来の期待感を表す統計となっています。

ユーロ導入国の中でもドイツは最大の経済規模を誇るため、ドイツの景況感はユーロ経済に大きな影響をもたらします。

毎月の月末に前月分の統計が発表されます。

日本時間の17時、冬時間では18時に発表されますので、ユーロを扱うトレーダーの方は、この時間帯はニュースを要チェックしましょう。

まとめ

今回の記事では、為替相場を動かす重要な経済指標についてまとめました。

特にアメリカの経済指標は、多くの通貨の為替相場に影響を与えます。

経済指標が発表されるタイミングは相場が大きく動くチャンスでもあるので、ぜひ経済指標の発表を注視してみるようにしましょう。

一方で、相場の大半はあまり価格が動かないレンジ相場と言われています。

アイネット証券のループイフダンはレンジ相場にも強い自動売買で、自分でトレードする時間がない忙しい方にもおすすめです。

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