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2020/06/16
シストレ活用事例

山中康司のループイフダン戦略レポート(2020年6月号②)

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ループイフダン「2020年6月の戦略・月中レビュー」

●セミナーのオンディマンド配信

最初に現在の戦略概要を示しておきます。

5月27日のオンラインセミナーには多くの方にご参加いただきどうもありがとうございました。当日のセミナーを次回セミナー予定日まで以下のURLにてオンディマンドで公開しています。当日参加いただけなかった方は是非ご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=aSjeT6VSP_E



●移動平均で攻めるループイフダン(戦略概要)

長めのポジション保有を前提に「週足終値が20週移動平均線よりも上にあるか、下にあるかでトレンドを判断」します。ダマシを回避するため「実際の売買は、2週連続で終値が上か下というフィルター」をかけます。リスク管理はこれまで同様で最大ポジション数10(ポンド円のみ5)、損切設定はあり、とします。

使用チャートは日々の動きを明確にするため、複数時間枠表示という手法で日足チャートに週足移動平均線を重ねています。階段状になっているのはそのためで、1週間(5営業日)単位で移動平均線の値が変化していることがわかります。また、週足終値の位置を間違えないよう、日足を1週間ずつ青い四角で囲ってあります。つまり、青い四角の中の最後の日足終値が週足終値と同じです。また紫の四角で1か月を囲み、各月の値動きもわかりやすくなります。

ポートフォリオ全体の資金管理としては、以前の戦略と同様「1か月の最大想定損失額25万円以上に到達した通貨ペアに関しては、いったん全てのポジションを仕切った上で月末まで運用見送り」というスタンスです。なお、この状態で「ポジションが無い状態での翌月のエントリーは、2週連続で終値が上か下かというトレンドが確定した週末を待つこと」としています。つまり、再エントリーの場合でもフィルターをかけます。

また、セミナーでいただいた質問への回答にもある通り、ポートフォリオ全体として「証拠金の6%の損失(当レポートでは30万円超の損失)で、すべての利益が出ているポジションも含めて成り行き全決済とし、その場合は月末まで一切のポジションを持ちません。」という方針です。これは、複数通貨ペアで25万円以上の損失が出ることが無いようにするためのセーフネットです。

●やってはいけないこと(*今回はここだけは読んでください)

いきなり冒頭から何かと思われそうですが「やってはいけないこと」をやってしまいました・・

上記の戦略概要にある通りなのですが「証拠金の6%の損失で、すべての利益が出ているポジションも含めて成り行き全決済とし、その場合は月末まで一切のポジションを持たない」のであれば、6月月初の段階で5通貨ペア合計627,816円の含み損はおかしいということになります。

ここでは証拠金500万円で運用していますので、証拠金の6%は30万円、つまり本来であれば含み損が30万を超えた時点で成り行き全決済となります。本来ならば5月の損益は合計30,135円の損失ではなく、その10倍程度の損失で持ち越しポジション無しで、6月に入って新たなシグナル(2週続いたシグナルのみ)が出ているポジションでエントリーすべきものです。

しかし、今回は5月27日にセミナーがあり、その時点で含み損ポジションがあったほうが説明しやすいとも思いあえて、全決済とせずに持ち越したところ、損失を倍増させてしまう結果となりました。個別通貨ペアの損失は各通貨ペアの項目に明細をあげてありますが、合計損失は660,063円!持ち越したことによって、2か月分の最大損失額を計上する羽目になりました。

本来であれば、その半分以下の損失で済んでいたはずですし、6月後半がどうなるかはわからないものの、新たにスタートしていたはずのポジションで利益が出ていたであろうことを考えると、仮にどんな理由があったとしてもルールは守らなくてはならないことを痛感した次第です。3月の損失はコロナショックによる交通事故のようなものでしたが、5月後半から6月1日にかけての損失は完全に私のミス、人災です。

結局6月月初のレポートを書いた日のうちに、上述の通りですが、反省の上ですべてのポジションを決済、月初の含み損をやや拡大させた上で損失確定、そのまま「月末まで一切のポジションを持たない」ルール通りで現状は一切のポジション無しとなります。

皆さんもどうか「自分が決めたルールは守る」を実行していただきたいと思います。

それでは、6月の月中レビューを見ていきましょう。新たに始められる方は、戦略概要に示した通り移動平均線を2週連続で上抜けか下抜けで方向を決めることとなります。その場合のポジションについてはカッコ内に記してあります。



●ドル円

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6月15日までのレンジ=106.57〜109.85

6月15日時点の戦略=ポジションなし(様子見)

6月前半のドル円は、1週目は堅調な株式市場を見つつ4月中旬以降のレンジを上抜けたことから急速に円安が進みました。しかし、米国雇用統計で予想よりも強い結果に一時110円大台間近となりましたが、2週目はFOMCにおけるイールドカーブコントロール導入思惑による米金利低下(結果は現状維持)と株安をきっかけに反転下落、先週木曜にはNYダウが1800ドルを超える史上4番目の下げを演じたこともあって、以前のレンジ内へと戻してきました。米国では新たな警官による黒人射殺事件がデモ激化を招き、コロナ感染第二波の懸念ももたらしています。月後半は引き続きリスクオフ懸念が広がりやすい状況が続きそうです。

ドル円は「S50」で運用していましたが、月初のレポートを執筆した同日に全てのポジションを決済したことで現時点のポジションはありません。6月の確定損益は33,783円の損失で確定しました。全体の損失額による決済です。

6月1日時点のポジションは4単位、28,351円の含み損となっていますが下降局面での買い戻しを待っている状態です。また5月の月間確定損益は19,269円となっています。

●ユーロ円

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6月15日までのレンジ=119.43〜124.43

6月15日時点の戦略=ポジションなし(B80)

6月前半のユーロ円は、第1週に大きく上げ、第2週に大きく下げる動きを見せました。1週目はドル円同様に株高とドル円のレンジ上抜けにECBによる追加緩和が好感され5円もの上昇を演じました。そして2週目は1週目とは逆に米金利低下思惑と米国株安によるそれまでの調整でしたが、前週の上昇幅が大きく短期筋の買いポジションが膨らんでいたと考えられ、その分ユーロ円の上下を大きくしていたという印象です。

ユーロ円は「S40」で運用していましたが、月初のレポートを執筆した同日に全てのポジションを決済したことで現時点のポジションはありません。6月の確定損益は188,879円の損失で確定しました。全体の損失額による決済です。また、ユーロ円はここに来て値動きが大きくなってきていることから、次回以降の値幅設定を80銭(B80、S80)へと拡大することとします。

●ポンド円

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6月15日までのレンジ=132.65〜139.75

6月15日時点の戦略=ポジションなし(様子見)

6月前半のポンド円も基本的にユーロ円と同様でドル円でのテクニカルなドル買いの後は、FOMC前の金利低下と米国株安による下げで2週かけての行って来い相場です。ポンド円の場合は金曜に英国政府がEUに対して年末に期限を迎えるブレグジット移行期間の延長はしないという発言もポンドの上値を抑える結果となり、今後の協議で話がまとまらないと結果として合意無き離脱を同じことになりかねず、当面ポンドは買いにくい流れになったと思われます。

1週目はユーロ円に引っ張られている面が大きかったのですが、欧州の中でも新型コロナウイルスによる影響が大きいことや、コロナ後にはブレグジット移行期間後の対応も待ち構えていることもあって、感染者拡大ペースが鈍っても積極的にはポンドを買いにくい流れが続いています。

ポンド円は「S100」で運用していましたが、月初のレポートを執筆した同日に全てのポジションを決済したことで現時点のポジションはありません。6月の確定損益は93,767円の損失で確定しました。全体の損失額による決済です。

●豪ドル円

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6月15日までのレンジ=71.62〜76.79

6月15日時点の戦略=ポジションなし(B40)

6月前半の豪ドル円も、ドル円、他のクロス円と同様です。一言で言ってしまえばリスクオンの第1週とその調整の第2週です。以前からコロナウイルス調査に端を発して豪州は中国との関係悪化が目立っていますが、中国で豪州の元俳優が覚せい剤密輸をしたとして2013年に逮捕されていましたが、死刑判決が下ったことで更に両国の関係悪化が懸念されています。今のところ相場への影響は見られませんが、今後の両国間の外交次第では豪ドル売りにつながる可能性のある新たなニュースと言えます。

豪ドル円は「S40」で運用していましたが、月初のレポートを執筆した同日に全てのポジションを決済したことで現時点のポジションはありません。6月の確定損益は190,170円の損失で確定しました。全体の損失額による決済です。豪ドル円もここに来て動きが大きくなってきていますが、40銭から80銭にするとさすがに広げ過ぎな感じもしますので、7月月初の時点までに拡大するかしないかを決める予定です。

6月1日時点のポジションは最大の10単位、176,084円の含み損となっていますが、下降局面での買い戻しを待っている状態です。また5月の月間確定損益は安値圏でのポジションが損切設定にかかった注文もあったことから89,041円の損失となりました。

●ユーロドル

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6月15日までのレンジ=1.1101〜1.1423

6月15日時点の戦略=ポジションなし(B60)

6月前半のユーロドルは、5月下旬から欧州委員会によるコロナ対策補助金を好感したユーロ買いが続いていましたが、さらにECBがコロナ対策で市場予想を超える追加緩和策を示したことから一段高となりました。その後はユーロ円の下げが大きかったこともあってユードルも反転していますが、米国内でのデモ激化とコロナウイルス第二波懸念がドル売りとなると下値も限定的なものとなってくるでしょう。

ユーロドルは「S60」で運用していましたが、月初のレポートを執筆した同日に全てのポジションを決済したことで現時点のポジションはありません。6月の確定損益は153,464円の損失で確定しました。全体の損失額による決済です。

 

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●スイス円(チャート、ゾーンのみ)

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戦略=「S50」

●トルコリラ円(チャート、ゾーンのみ)

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戦略=「S50」を継続

●メキシコペソ円(チャート、ゾーンのみ)

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●NZドルドル(チャート、ゾーンのみ)

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●豪ドルNZドル(チャート、ゾーンのみ)

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著者プロフィール
山中康司
山中康司
1982年アメリカ銀行入行、1989年バイスプレジデント、1993年プロプライエタリー・マネージャー。1997年日興証券入社、1999年日興シティ信託銀行為替資金部次長。2002年アセンダント社設立・取締役。テクニカル分析と独自のサイクル分析を融合させたトレンド分析には定評がある。ループイフダン関連書籍『マンガでわかる FXの新常識ループ・イフダンでらくらく稼ぐ』を監修。