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2018/08/11
シストレ活用事例

長引くレンジ相場では「裁量的ループイフダン」で収益アップ【そうたろう】

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長引くレンジ相場では「裁量的ループイフダン」で収益アップ

ループイフダンの基本は長期戦略

ループイフダンは、通貨ペアと値幅を選ぶだけで売買をくりかえしてくれるシストレであり、「ほったらかしにできる」反面、逆に言えば「ほったらかしにしなければならない」という側面も同時に持ち合わせています。

 為替相場が望んだように動かないからと言って、ループイフダンの稼働を止めたり、別のループイフダンに変更したり、といったことを頻繁を繰り返すのは、「感情に左右されない」というシストレ最大のメリットのひとつを自ら捨ててしまうようなものであり、結果として、裁量トレードをやっているのと、あまり変わらなくなってしまいます。

?とはいえ、小動きな相場が続いているとき、値幅の大きなループイフダンを稼働させていると、場合によっては数週間にわたって新規も利食いもないようなときがあります。それでも、公表されているループイフダンの過去の実績を見れば、年間という長期では必ず一定回数以上の利食いが発生することはわかっているので、感情を抑えて「ほったらかし」を貫くのがセオリーではあるのですが、毎日ループイフダンの管理画面を開いても、まったく変化が見られないという状態は、やはりフラストレーションがたまるものがあります。



ループイフダンの長期戦略は変更しない

ループイフダンの稼働を始めるときには、可能なかぎり情報を集めた上で、かなり慎重に判断する方がほとんどでしょうから、為替相場が急激に想定を超える動きをしたような場合を除いては、戦略を変えずに稼働を継続させることが、後から検証すると正しいということが多いでしょう。

その理由としては、ループイフダン稼働開始後、実際にポジションを持ってしまった心理状態と、まだノーポジションであるループイフダン稼働前の心理状態を比較した場合に、冷静かつ客観的に状況が判断ができるのは、明らかに後者だからです。

資金管理には留意しつつも、とにかく「長期戦略は変更しない」ということですね。



「裁量的ループイフダン」の活用

そこで私は、「値幅の狭いループイフダンを裁量的に活用する」という方法を使うことがあります。

?具体的には、私のループイフダン長期戦略は「豪ドル円B80」なのですが、この稼働は継続したまま、短期戦略として「米ドル円B15」を稼働させる、というものです。

?この「裁量的ループイフダン」は、短期である程度の利益が確保できる反面、決して低くはないリスクも背負うことになるため、利用する場合は、厳格なルールを定めて運用しなければなりません。

【ルール1】証拠金に余裕がないときはやらない

ご存知のとおり、FXでは最大25倍までのレバレッジがかけられますが、長期で稼働させているループイフダンが何本のポジションを建てているか、また、各ポジションがどの程度の含み損を抱えているかによって、「実効レバレッジ」は大きく変わってきます。

?私の場合、実効レバレッジが3倍を超えているときは「裁量的ループイフダン」を使わない、と決めていますし、レバレッジが3倍を超えていても、どうしても「裁量的ループイフダン」を使いたい場合は、口座に資金を追加で入金するようにしています。

?ループイフダンでは、有効証拠金が取引証拠金の100%を割りこんだ時点で全ポジションが自動的にロスカットされてしまうため、資金管理には細心の注意を払う必要があるのです。

【ルール2】想定レンジを外れたら必ず決済する

「裁量的ループイフダン」を使う前提として、相場が小動きであり、かつレンジでの推移が続いている、ということになります。レンジの広さの判断は、その時々の相場の状況によりますが、米ドル円であれば、せいぜい1円〜1.5円程度が許容範囲ではないかと思います。

?この想定レンジを、ループイフダンがロングなら上に、ショートなら下にブレイクするなら、そのまま稼働を続けて良いのでは、と思われるかもしれません。しかし、相場がレンジからトレンドに変化する場合、それまで溜まった市場のエネルギーが一気に放出されて、短期間で急激に値動きすることも多い反面、「戻り」も同じように短期間で急激という性質が為替相場にはあるため、値幅の狭いループイフダンは、戻りのときに多くのポジションを建ててしまい、含み損が一気に膨らむという事態になりかねません。

?これを避けるためにも、相場が想定レンジを外れたら、それが上であっても下であっても「裁量的ループイフダン」の稼働を止め、含み益・含み損を問わず全ポジションを決済することにしています。

【ルール3】「米ドル円」と「ユーロ米ドル」以外の通貨ペアを選ばない

「裁量的ループイフダン」では、値幅の狭いループイフダンを選ぶため、必然的に売買回数が多くなり、その分、取引コストであるスプレッドの負担が大きくなります。

?ループイフダンのスプレッドは、米ドル円で2銭、ユーロ米ドルで2pipsと最も狭くなっており、単純に取引コストの負担が低いと同時に、利食いが発生しやすいと言うことができます。短期決戦である「裁量的ループイフダン」では、一つ一つのトレードの勝率を上げることが非常に重要です。



まとめ

この記事でご紹介したトレード方法は、いわば副作用の強い薬のようなものなので注意は必要ですが、上手く活用することで、この時期にはお決まりの「夏枯れ相場」を乗り切るための選択肢の一つにはなると思います。

少しでも資金効率を上げたいという方は、ぜひ検討してみてください。



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